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「今後もこの町で働いていけたら」いわき駅前大規模火災から1年…再開した飲食店 福島(福島県)



去年、いわき駅前で起きた火災から26日で1年です。火災によるけが人はいませんでしたが、飲食店が立ち並ぶ繁華街は大きな被害を受けました。この困難を乗り越えて、飲食店を再開させた男性がいます。再オープンまでの道のりを取材しました

ちょうど1年前。いわき駅前は騒然としました。飲食店が立ち並ぶ繁華街で炎が上がったのです。この火災による、ケガ人はいなかったものの、44もの店が焼け、大きな被害がでました。

■鈴木彰浩さん
記者「お店はどちらに」「こちらでやってたんですけど」

駅前で飲食店を営んでいた鈴木彰浩さん。店は焼けて、崩れ落ちてしまいました。当時、がく然としたといいます。

■鈴木彰浩さん
「なかなかもう一度(店をやる)っていう部分では、お金の面で厳しい方がいっぱいいるんじゃないかなって、私自身もそうなんですけど」

この先どうすればいいのか…鈴木さんは岐路に立たされます。

それから、およそ1年。再び、現場を訪ねると…飲食店などが入り、ビルが立ち並んでいた場所はすっかり更地になっていました。そこから50メートルほど歩いた場所にあるこちらのお店。中に入ると、そこには鈴木さんの姿がありました。

■鈴木彰浩さん
「オープン前にグラスの準備、食器の準備をしているところです」

聞くと、再び飲食店を始めると言うのです。店の名前は、ひらがなで「ろはん」。やはり、店はいわき駅前で開きたかったと言います。

■鈴木彰浩さん
「若い頃にも田町で働いてましたし、(前のお店で)6年働いてこの町の感じも大変良かったのでできるならこの場所がいいなと思って」

もちろん、再オープンはそう簡単なことではありませんでした。

■鈴木彰浩さん
「(初期費用は)200万円くらいでしょうか」「イスとか、イスとテーブルはオーダーなんですよ」

「コンロ」などの調理器具をリースにするなどして、初期費用を節約。開店にこぎつけました。

■鈴木彰浩さん
「不安は大きい面があるんですけどその部分を含めても期待の方がどちらかというと大きいですね」「一杯にならなくてもいいんで(噛んでいるところかっと)地域に根差せるようにゆっくりとスタートしたい」

そして迎えたオープン当日…店は、うれしいことにほぼ満席!

■団体客
「お疲れ様でーす(カチーン)」

常連「開店おめでとうございます」鈴木「ありがとうございます、またよろしくお願いします」

前の店によく通ってくれていた人たちが多く来てくれました。

■常連の男性
「昔から(記者・前のお店から?)前の店から」「いやいや、美味しいですよ!」「(再オープンして)本当に安心したというか…頑張ってもらいたいですね」

一方そのころ、鈴木さんは…

記者「忙しいですか?」鈴木さん「思ったより、どうにもならないぐらいで大変です」

大忙しとなり、うれしい悲鳴です。

■常連の男性
「そりゃあ鈴木さんの料理が食べられるっていうんで来ないわけにいかないですよね」

火災からおよそ1年での再スタート、また、地域に愛される店にしていきたいと鈴木さんは前を向きます。

■ろはん 鈴木彰浩さん
「心休まるような店づくりをしたいと考えています」「この町は住みやすい場所ですので、今後もこの町で働いていけたらと考えています」


(05/26 18:36 福島中央テレビ)

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