■東電社員が立ち会うなど対策も 福島第一原発2回目の燃料デブリ採取 前回比で作業時間が大幅短縮(福島県)
東京電力は福島第一原発2号機で行っていた、2回目となる燃料デブリの試験的な取り出しを完了したと発表しました。前回の取り出しでは装置のトラブルによる作業の中断もありましたが、今回の作業は9日間で計画通り進みました。
福島第一原発の廃炉の最難関。それが、溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の取り出しです。東京電力は、この試験的な取り出しを2号機から始めています。
2024年11月には原発事故後、初めて約0.7グラムの燃料デブリを採取。4月15日からは前回と同じ装置を使い2回目の取り出しに着手しました。
そして1回目よりも、より原子炉に近い場所から小石状の燃料デブリをつかんで持ち上げことに成功したのです。
映像に映っている黄色い大きな塊も燃料デブリとみらています。
つかんで持ち上げた燃料デブリはその後、運搬用の容器に移され、23日午前10時過ぎに一連の取り出し作業は完了しました。
容器に収納した時の画像からは右下の黒い燃料デブリのほか、複数の破片のようなものも確認できます。
デブリの大きさは7ミリ以下、重さは3グラム以下とみられています。
前回の取り出しでは装置に付けたカメラが映らなくなるトラブルもあり、着手から完了まで2か月ほどを要しました。
今回は装置のカメラを交換し、東京電力の社員が現場に立ち会うなど対策も講じて、9日間で作業を完了させました。
回収した燃料デブリは今後、茨城県の研究施設に送られ詳しい分析が行われます。
福島第一原発には合わせて880トンの燃料デブリがあるとされていて、東京電力は段階的に取り出し規模を拡大していく計画です。
(04/24 06:30 福島中央テレビ)
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