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背景に燃料費高騰と深刻なドライバー不足 福島県のタクシー運賃きょうから値上げ(福島県)



4月16日から福島県内でタクシー運賃が値上げしました。
値上げの要因の1つは深刻なドライバー不足です。
ただタクシー会社も人手不足の解消に向け、多様な人材の確保に動いているようです。

タクシー運賃の値上げは3年5か月ぶりです。
福島県内では、16日から普通車のタクシーで1キロまでの初乗り運賃が現行の580円から120円プラスの700円となります。

値上げの背景には燃料費の高騰があります。
ガソリン価格の高止まりは当然、タクシー業界にも大きな影響を及ぼしています。
そして、もう1つの要因が…人件費の高騰です。
■フタセ交通 川口恵一さん
「運転手の賃金の部分。そういう部分で運転手への還元というのは各社考えていると思うので、今回値上げをさせてもらう」

人手不足や高齢化が相次ぐタクシー業界。
高齢者が免許を返納する動きや公共交通機関の衰退によりタクシーの需要が高まっているなか給与を引き上げることによってドライバーを確保したいという狙いがあるようです。
その一方でタクシー会社も手をこまねいているわけではありません。

1月からドライバーとして勤務する野林緑朗さんです。
■野林緑朗さん
「大学院の2年生になりました。アルバイトで雇用されています」

実は野林さん、現役の大学院生です。
こちらの会社ではドライバーに必要な二種免許の取得を支援する制度があり野林さんも活用しました。

■野林緑朗さん
「社会勉強ですよね。たくさんの職種を知ることができるのは嬉しいですし」
大学院卒業後は高校の教員になることが決まっていますが、この経験は今後にも活きてくると思いドライバーのアルバイトを決めたといいます。

■野林さん
「タクシー会社で働くまではどんな仕事なのか全く分からなかったけど、今やってみると楽しいと思いますし、将来子どもたちにも伝えられるので、貴重な経験をさせていただいているフタセさんには感謝しています」会社では、今後もしっかり働く意思のある若者は学生でも積極的に雇用していきたいと話します。

■フタセ交通 川口恵一さん
「高齢者の免許返納やバスの路線が減っている中で、タクシーの需要は増えているが、それに対して運転手が少ない。20代、30代の人、男性に限らず女性もどんどん入ってきてくれれば業界が活性化するのかなと思う」


(04/16 18:36 福島中央テレビ)

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