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記録的な大雨の降り始めから3週間 被害地域の生活再建は道半ば 住民は周りの人たちに支えられ復旧作業を進める 秋田・仙北市 (秋田県)



仙北市を中心に県の広い範囲を襲った記録的な大雨の降り始めから、9日で3週間です。

被害にあった地域の住民たちは、周りの人たちに支えられながら生活再建に向けた復旧作業を進めていました。

3週間前、先月19日に降り始めた大雨で、大きな被害を受けた仙北市西木町の上桧木内地区です。

桧木内川の氾濫による住宅などへの被害は、8日までに56棟確認されています。

中嶋厚子さんの住宅では、農業用の機械などを置いていた1階が浸水被害にあいました。

回収業者
「金属がついてるところはここに置いてもらえれば、金属は」
中嶋さん
「金属はな、うんうん、混ぜないでね、これは粗大ごみだっけ」
回収業者
「これは、これも向こうとおんなじ産廃になるから、ちょっとあとで市のほうと」
中嶋さん
「なんとかいいように持ってってもらうようになんとかお願いします」

ボランティアなどの協力で外に運び出したものが、今もまだ家の周りに積み上げられています。

運び出すときに分別するところまで気がまわらず、作業が進むのに、時間がかかっているということです。

中嶋さん
「まず1人で持てるものでないから、だからどうしたらいいのかなーなんて思ってるんだけど」「まず業者さんと相談してお願いしてやってもらうしかないしうん、ほんと大変だ、大変」

断水が解消し、生活はだいぶ楽になったという中嶋さん。

それでも生活再建は、道半ばです。

3週間経って、気持ちに変化があった人もいます。

上桧木内地区に住む50代の男性は、被害にあった直後は家を取り壊して県外に住む子どものところに引っ越すことを考えていました。

しかし今は、今後も住み続けることも視野に入れて家の復旧作業を始めています。

背中を押してくれたのは、県の内外から駆けつけたボランティアや、仙北市社会福祉協議会の存在でした。

継続的に男性の話を聞いて、心の中にあった「この家に住み続けたい」という思いを引き出してくれたといいます。

被害にあった直後は何も考えられず知識もなかったという男性に、何ができるかを提案し、前に進む大きなきっかけをくれました。

消防士 中道聖也さん
「被災した方っていうのは、やっぱりどうしてもネガティブな心情になりますし、センシティブにはなると思うんですけども、そこに対してわたしたちが寄り添ってですね、時間をかけて時間をかけて少しずつお話をして希望を見出してあげる。そういったところをくみ取るといったところが大事だと思いますので、そういったところにも意識しながら会話することってのを大事にしております」
「頑張りすぎないで社会福祉協議会さんなどにも連絡してですね、人の助けを借りるっていうところが大事だと思いますので、そしてそういったときにはわたしたちもご協力させていただきますので」

大雨の降り始めから9日で3週間。

被害にあった地域の住民たちは、周りの人たちに支えられながら生活再建に向けた復旧作業を続けています。

(09/09 18:09 秋田放送)

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