■秋田市議会が開会 スタジアム整備の方向性を決める予算案も 計画変更や追加費用に議会の理解を得られるかが焦点(秋田県)
スタジアム整備や、新市長が公約に掲げた事業に関連する予算案を話し合う秋田市議会が、4日開会しました。
沼谷市長はスタジアム整備の方向性を決めるための調査費用を予算案に盛り込んでいて、計画が変わる可能性があることや、追加の費用を投じることに議会の理解を得られるかが焦点のひとつとなります。
就任後2回目となる議会に臨む、沼谷市長。
4日始まったのは、市の予算や事業について一定の時間をかけて話し合う定例の議会で、自身が就任後、初めて編成した補正予算案が議論の対象です。
補正予算案は一般会計の総額で、4億198万円です。
市長が公約に掲げていた、企業誘致推進のための調査費用や子どもたちの多様な学びの環境を整備するための準備費用、そしてスタジアム整備に関する費用も盛り込みました。
沼谷市長
「Jリーグのスタジアム基準への適合や、将来的な拡張性、周辺環境への影響などを精査する必要があるほか、新設と改修を比較検討するためには専門的知見を有するコンサルタントによる検証も必要と考えており、今議会に関連する補正予算案を提出したところであります」
検証のための費用として盛り込んだのは2,636万円です。
沼谷市長は、年内に新設と改修、どちらの手法で事業を進めるかの結論を出したい考えです。
ただ、前の市長が市議会との議論も踏まえて出した整備方針の結論はスタジアムの新設であるため、方針が変わる可能性があることにどう理解を得るかが焦点です。
議会だけでなく、整備の具体的な方向性を話し合ってきた関係者も、新設の方針を支持していました。
BB秋田「クラブとしては秋田市の提案を受け入れ、一緒に前に進めていきたい」
Jリーグ「秋田市の提案を受けて、雪が溶けて桜が咲きそうな気がした」
これは、新たな市長が就任する直前の、今年3月に開かれた、スタジアム整備をめぐる協議の議事録です。
県と秋田市、ブラウブリッツ秋田に加えJリーグも参加したこの場で、クラブとJリーグは、新設の方針を支持する立場を示していたと記録されています。
Jリーグ「いまさらASPスタジアムの改修を検討するということは、今までの説明と大きく異なっており、非常にネガティブであると思っている」
沼谷市長就任後の先月、施設の新設と改修、いずれも受け入れるとの考えを示したとされるJリーグ側も、3月のこの協議の時点では、施設の改修に否定的な立場でした。
市議会議員の中には、前の市長のもとで進めてきた議論の経緯を踏まえるべきと考える議員も少なくないため、新たな調査のために追加の費用を投じ、計画を練り直すことの妥当性も問われそうです。
市議会は、今月27日までです。
13日、16日、17日には、議員が市政の課題や対応方針について初めて沼谷市長に直接質す機会もあり、あわせて9人が、市長と論戦を交わします。
(06/04 18:15 秋田放送)
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