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戦後80年 最後の海軍大臣 米内光政の手紙 盛岡てがみ館で企画展 岩手県(岩手県)



 「戦後80年」に合わせて太平洋戦争の終結と戦後処理に尽力した岩手県盛岡出身の海軍大臣「米内光政」の生涯をたどる企画展が盛岡市で開かれています。

 この企画展は戦後80年となることし、軍人でありながら反戦の立場を貫いた米内光政の思いを紹介しようと、盛岡てがみ館が企画しました。

 会場には恩師や親友に宛てた手紙など68点が展示されています。

 こちらの手紙は盛岡中学時代の恩師にあてたもの。朝鮮半島の鎮海要港部司令官を任じられた後に送った手紙には「今までの激務に比べれば当地はすこぶる閑散」、つまり「暇な時間が多い」と書いています。

 米内は、この「暇な時間」を使い、あらゆるジャンルの本を読み漁り知識を深めていたといわれ、読書家の一面が垣間見られます。

 1937年、海軍大臣に就任後、陸軍の主張する日独伊三国同盟に反対し続ける中、1940年に誕生した米内内閣は陸軍大臣の辞任により半年で倒れ、太平洋戦争が開戦します。

 そして、日本の敗戦が濃厚となった戦争末期、再び海軍大臣となった米内は太平洋戦争の終結に尽力します。

 こちらは終戦後、海軍兵学校の同期で親友の荒城二郎にあてた手紙です。

 「日本が比較的楽な生活ができるまでに少なくとも三百年はかかる」と書かれていて、終戦直後の日本の惨状を憂う米内の実感が伝わってきます。

 盛岡てがみ館主任学芸員 中野千恵子さん
「太平洋戦争の早期終結をめざして軍人でありながら不戦の立場を貫いた米内さんについて多くの方に展示をみてもらえたらと思っている」

 企画展「戦後80年最後の海軍大臣米内光政の手紙」は10月6日まで盛岡てがみ館で開かれています。


(09/23 17:45 テレビ岩手)

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