■【特集】自分らしくC紙芝居とキッチンカーで多くの人を笑顔に(岩手県)
シリーズ「自分らしく」は紙芝居師の女性です。さまざまな場所で紙芝居を披露する一方、キッチンカーであんみつなどのスイーツを提供し、多くの人を笑顔にしています。
盛岡を拠点に活動する紙芝居師、小川千春さん。"ちーぼう"の名で各地を回り、多くの人々に笑顔を届けています。
小川さん
「私ずっと劇団で役者の方はやってたんですけど、それはいいんですよ。役とセリフがあるから。でもこの紙芝居は生身の自分で見てる方とのコミュニケーションという所。もともと自分はそこをチャレンジしたかったというか…」
実は小川さん、中学時代から市民劇団に所属しており、短大卒業後は幼稚園や保育園に勤務。その後、調理の学校へ進んだことにより、大好きな子供たちと触れ合う機会が減りました。そんな時出会ったのが紙芝居でした。
小川さん
「試しでちょっと紙芝居をやってみた時に、3歳くらいの女の子が見に来ていて、(腹話術の)けんちゃんを見て『コワイ』と言って逃げてたんですけど、だんだんちょっとずつ距離を詰めて来てて、最後はけんちゃんをギュッと抱っこしてたんですよ。それを見たときに幸せを私はすごくいただいたというか。なので、やりたいなと思ったらまずやってみる。行動してみるというのを今はモットーにしてやってます」
自分らしく生きるために見つけた、紙芝居師としての道。披露する紙芝居の一部は自分で絵も描き、楽しませる仕掛けを施しています。さらに、小川さんの活動はこれだけではありません。
小川さん
「楽しいとおいしいを届けたいと思っていて。紙芝居師さんたちって駄菓子を売って紙芝居を子供たちに見せていたというもののキッチンカー版って言うんですかね」
今年の夏にオープンした、甘味処のキッチンカー。紙芝居とのかけ合わせはまだ模索中ではあるものの、メニューにはおいしそうなスイーツが並びます。
小川さん
「キッチンカーではあんみつとプリンがメイン。季節に合わせてその時の旬のおいしいものをあんみつに。今は芋と栗ですね。サツマイモはキッチンカーの『イモタイム』から仕入れて、リンゴは『菊田果樹園』のおいしいリンゴを使って。私を応援して下さる方たちがたくさんいて、その方たちともタイアップしながら活動していけたらいいなと思ってやってました」
盛岡市西青山のある手打ちそば食堂。小川さんはここで働く傍ら、キッチンカーでも提供している、あんみつを販売しています。
小川さん「お待たせしました〜。こちらあんみつになります」
小川さんの作るあんみつは、どこか懐かしい味わい。餡と寒天は自家製で、お客さんからも好評です。
客
「あんこがしっとりしてて、あまり甘みが強くないので、お蕎麦の後にもペロッと食べられる感じ」「キッチンカーで初めて食べて、もう一回食べたいなと思って来てみました」
店主
「あまりもともとデザートがなかったので、助かってます。普段の仕事もすごくよくやってもらってテキパキ動いてくれるし、すごく助かってます」
今週月曜、小川さんが訪ねたのは盛岡市の老人ホーム。利用者のみなさんに紙芝居を披露してほしいと声が掛かりました。
披露したのは、この日のために作った、施設を題材にした作品。みなさんに体験してもらう一幕もあり、会場は大いに盛り上がりました。
利用者
「ああいう紙芝居いいね。気楽で」
「みんな全部OK!ありがとう!よかったです」
担当者
「みなさん喜んでくれるので、『紙芝居あるよ』って前々から楽しみにしてくれていたり、子供の頃の記憶とか大人になっても楽しめる内容ですごくよかったです」
紙芝居を通し、人々を笑顔にする小川さん。今、小川さんが伝えたいこととは…
小川さん
「演劇の方で参加してくれる子供たちに今伝えたいものは、『自分の好き』を大事にしてほしいし、『自分の好き』を貫いていってほしいというのを出会う子たちによく伝えています。それが成功するか失敗するかは、それこそやってみなきゃ分からないので、でも自分がワクワクしたり自分が楽しいな幸せだなと思うことは、みんなが大事にしてやっていくのが一番いいんじゃないかなと思っています。『僕がみなさんのところに会いに行くので、ぜひキッチンカーに遊びに来てくださいね〜』」
紙芝居とキッチンカーで自分らしく。これからも小川さんは、人々に笑顔を届けるため、県内各地を駆け巡ります。
(10/30 18:40 テレビ岩手)
・TOP
Copyright(C)NNN(Nippon News Network)