■クマに襲われたか 民家の庭で住民の67歳男性の遺体 近くに飼い犬とみられる犬の死がいも 現場でクマ1頭駆除 岩手県一関市(岩手県)
クマに襲われたとみられています。27日午前、一関市の民家の庭でこの家に住む男性の遺体が見つかりました。遺体からはクマの爪痕などが見つかり、1頭が駆除されました。
一関市の広報車
「一関市役所です。近隣でクマによる被害が発生しております。不要不急の外出は控えてくださいますようお願いします」
27日午前10時半過ぎ、一関市厳美町の無職・佐藤富雄さん67歳の親族から「けさ、佐藤さんに電話したが、連絡がつかない」などと警察に通報がありました。
警察が駆け付けたところ、午前11時すぎ、この家の庭で男性1人の遺体が発見されました。
今野あさひ記者
「男性は裏に山が広がるあちらの民家の庭で遺体で発見されました。現場には今も規制線が張られています」
遺体は損傷が激しく、クマによる爪痕やかまれた跡が残っていたことから、警察は、クマに襲われたものとみています。
また、警察によりますと、遺体の身元はこの家に一人で暮らす佐藤さんと判明し、遺体の付近では佐藤さんの飼い犬とみられる犬1匹の死骸も発見されました。
現場は山あいの民家が点在する場所で、市と猟友会が警戒にあたりました。
そして、午後2時前、ハンターが猟銃で3発を発砲しました。
カメラマン
「あ、クマ運んでいます」
駆除されたクマは、男性を襲ったクマと同じ個体かは不明で、DNA型鑑定をする予定ですが、体長150センチ、70キロのオスの成獣だということです。
今野あさひ記者
「いま、檻を積んだ車が到着しました。クマを運ぶ用でしょうか」
「あ、いま、クマをビニールシートに入れて運んでいきます。市の職員や猟友会がクマをビニールシートに入れて運んでいます」
(トラック走り去る)
近隣の住民
「恐ろしいですね。昔はこんなのなかったですけどね。柿や栗を食べに来ることはあったが、人まで襲うということはちょっとね…」
一関市によりますと、わなを仕掛けている最中に発砲した今回のケースは法律の改正に伴い、9月から緊急性など一定の条件を満たせば、市町村の判断で市街地でのハンターによる猟銃の発砲を可能とすることが認められた「緊急銃猟」の要件にあてはまらないということです。
一関市 佐藤善仁市長
「13時55分に犬の死がいがあった場所に来たクマがいまして、それについては県の許可による駆除をいたしました」
一関市は市内の温泉など観光施設に注意喚起するとともに、児童・生徒のスクールバスによる通学は停留所まで保護者が送迎するなどの対応を呼び掛けています。
県によりますと、19日現在、県内で今年度、ツキノワグマによる死者は4人にのぼっています。
また、北上市は27日、体毛の遺伝子解析の結果、17日に駆除されたクマが、瀬美温泉で男性を襲ったとみられるクマと同一個体と断定しました。
(10/27 18:43 テレビ岩手)
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