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■【笹﨑のためにも続ける】温泉旅館の男性従業員がｸﾏに襲われ死亡代表取締役が今の思い話す(岩手県)

北上市の温泉旅館で働いていた男性従業員がｸﾏに襲われ､10月17日､遺体で見つかりました｡秋の観光ｼｰｽﾞﾝに休業を余儀なくされる中､温泉旅館の代表取締役は､亡くなった従業員のためにも｢早く営業を再開したい｣と話しています｡

露天風呂を掃除している時､ｸﾏに襲われて亡くなった笹﨑勝巳さん｡
その遺影に手を合わせるのは笹﨑さんが勤めていた温泉旅館の代表取締役です｡

ここは､笹﨑さんが休憩をとっていた部屋｡仕事で着ていた服もありました｡

瀬美温泉岩本和裕代表取締役
｢さみしい､しみじみと､笹﨑さん｣

笹﨑さんは､ﾌﾟﾛﾚｽの元ﾚﾌｪﾘｰで､岩本さんが経営する団体で一緒に働いていました｡

その縁もあって､ことし3月から家族と瀬美温泉に住み込み､働いていました｡

瀬美温泉岩本和裕代表取締役
｢給料は全部､家族｡（笹﨑さんの遺品から）最後に出てきたのが､娘の給食費の領収書｡ぐわｰと泣きました｣

いま､旅館の周辺は紅葉が美しく､例年であれば予約が多い時期です｡

しかし､笹﨑さんが襲われた日から営業休止を余儀なくされています｡

危険な場所に鉄格子を設置したり､防犯ｶﾒﾗを増やしたりして､ｸﾏ対策を進めようとしています｡

瀬美温泉岩本和裕代表取締役
｢それで旅館を閉めたとなると奥さんも穏やかでなくなるし､笹﨑自身も性格からいくと､『僕のせいですみません』と言うﾀｲﾌﾟなので｡続ける､笹﨑のためにも続けて前みたいにお客さんが来る環境をつくっていく｣

岩本代表は｢笹﨑さんの家族をｻﾎﾟｰﾄしながら､できるだけ早く営業を再開したい｣と話しています｡

(10/29 17:45 ﾃﾚﾋﾞ岩手)

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