■特集【陸上・八種競技で世界を目指す高校生アスリート】岩手(岩手県)
「oneスポ」特集です。5月26日まで行われた岩手県高校総体の陸上で、八種競技に出場したある高校生アスリートを紹介します。一人で八種類の競技を行い、総合得点を競う八種競技。「二刀流」ならぬ「八刀流」の競技とも言えます。
♪相馬大翔選手
「八種競技は1日に4種目、2日で8種目行なって、ほかの種目とは違って1種目失敗しても次で取り返せる、そこがすごく面白いです」
八種競技は「走る」、「跳ぶ」、そして「投げる」という陸上のあらゆる要素の総合力を競う混成競技です。2日間で8種目というタイトなスケジュールで競技を行うので、高い技術力、強じんな体力、そしてタフな精神力が求められます。
盛岡市立高校陸上競技部3年の相馬大翔(ひろと)選手。アスリートとしては標準的な体格ながら、2年生だった去年の県高校総体では、3年生をおさえて優勝。東北大会やインターハイにも出場しました。今年は更なるステップアップを目指しています。
相馬選手の最大の武器はバネの強さ。跳躍種目は得意です。こちら、走り高跳びの自己ベストは1メートル99センチですが、目標を高く設定して挑んでいます。
♪相馬選手
「目標は2メートル15(センチ)は跳びたいとは思っていました。県(高校)記録が(2メートル)13(センチ)なので、県記録を狙っていました」
相馬選手は中学時代、中距離の選手で、ほかの陸上競技は未経験でした。跳躍競技は、高校に入ってから始めましたが、元々あった身体能力に加え、練習を積むことでどんどん記録を伸ばしてきました。
♪顧問
「まずはやっぱり得意なところはしっかり伸ばして、個人でもインターハイ行けるように、はい。あと苦手なスプリント(短距離)、少し重点的にやって、全体的に点数が取れるように、というところをやってきました」
(Q、次は何の練習ですか?)
♪相馬選手「次は100メートルの練習をします。1日だいたい2種目くらい」「(八種競技は)1種目終わるたびに次の競技になるので切り替えとか、あと練習とかもしっかりバランス良くやっていかないといけないので難しいです」
苦手意識のある「短距離」ですが、この種目の克服なしで、八種制覇は成し遂げられません。キレのある走りをポイントに強化に励みます。一方、走りに加えて、「跳ぶ」動作を組み合わせた110メートルハードルは得意種目。ことしの初戦でベストを出し、14秒台を狙います。
投てき競技には、去年から頼れる先輩がコーチに就きました。2014年アジアマスターズで優勝経験のある相馬昭コーチ。そう、相馬大翔選手のおじいさんなんです。ちなみに、おばあさんもインターハイの覇者とのこと。すごいですね。
♪相馬選手「いきまーす(はいよ)」(投げる)
♪「大翔、顔(を砲丸から離すのが)が早い。砲丸を見てやれ。あそこ(サークルの立ち位置)空けないで、ギリギリに詰めてやったほうがいい。そうするとこっち側(投げるスペース)が楽」
♪相馬選手
「(祖父がコーチのおかげで)本当に3年間でめっちゃ記録が伸びましたし、間違いないと思います。砲丸投げはまず目標が今年は1メートル投げることで、そのために基礎トレーニングを大事にしていて、ウェイトとかも結構しっかりやったりしてますし、やり投げは5メートルが目標で、投げるタイミングあんまりよくなくて、そこを重点的に練習してます」
「今の目標は、ことしのインターハイで高校新記録で優勝することです。将来も(競技を)続けて、最終的には世界で戦えるようなトップアスリートになりたいと思ってます」
世界トップレベルのアスリートを目指して相馬選手の挑戦は続きます。
その相馬選手ですが、北上市で開かれた県高校総体で見事、頂点に立ちました。
八種競技は、今月23日と24日に行われ、相馬選手は100メートルや走り幅跳びなど4つの種目で自己ベストをマークしました。
総合得点は5792点。自身の持つ大会記録を上回ったほか、110メートルハードルで世界陸上に出場した石川周平選手が花巻北高校時代に打ち立てた県高校記録も塗り替え2連覇を果たしました。
今後の東北大会での活躍、インターハイへの出場にも期待がかかりますね。
(05/26 18:58 テレビ岩手)
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