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クマが民家の玄関壊し入り込む リンゴ園ではクマがわなに 知事は近く国にクマ対策支援を要望へ(岩手県)



31日朝、雫石町の民家でクマが玄関のガラス戸を割り、家の中に一時入り込みました。県は近く国にクマ対策の支援などを要望する方針です。

■奥州市前沢
ゆっくりとカメラに近づいてくるのは…クマです。30日午後5時半ごろ、奥州市前沢のリンゴ園に設置した無人カメラがとらえました。

こちらのリンゴ園では、2年ほど前からクマの食害に遭うようになり、ことしも9月以降、たびたび収穫前のリンゴが食べられていました。

このため、リンゴ園は市などに相談し、9月下旬、わなを設置しましたが、31日朝確認したところクマ1頭がかかっていて、その後、県の許可を得て駆除されました。クマは体長およそ1.4メートルの成獣とみられるオスでした。

こちらは9月22日、同じリンゴ園で撮影されたクマの映像です。今回、駆除されたクマと比べると、胸にある三日月形の白い模様の太さが違うことから、9月に撮影されたクマとは別の個体と考えられています。

リンゴ園の人は、「ひとまずは安心だが、リンゴの収穫が終わるまで、あと1か月かかり、少なくともあと1頭以上いると 思うと疲れた」と嘆いていました。

■雫石町長山
野上記者
「こちらにクマの足跡が鮮明に残っています。クマは勢いよく 玄関に突進したと思われます」

玄関に向かってくっきりと残るクマの足跡。31日午前7時半ごろ、雫石町長山の民家でクマが玄関のガラス戸を割って中に入り込みました。

警察などによりますと、住人がリビングにいたところ、玄関の方向からガラスが割れる音がしたため、リビングのドアを少し開けて確認したところ、クマが玄関にいたということです。クマは10秒ほどで出ていき、被害はありませんでした。

人の生活圏で出没や目撃が相次ぐクマ。達増知事は…

達増知事
「来週、関係幹部会議を開催し、 政府への要望を確定し、来週中に私か副知事が環境省を訪問し、要望を伝えるよう調整中です」

達増知事は、31日の会見で市街地に出没するクマへの対策の支援とクマの生態に関する調査と分析の強化、それに捕獲を担う猟友会の報酬の財源確保などについて、近く国に要望する方針を明らかにしました。

このほか31日は、11月から来年2月にかけて県が定めているクマの捕獲頭数の上限、796頭を超えて、200頭を目安に捕獲を強化する考えも明らかにしました。

(10/31 19:15 テレビ岩手)

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