■岩手町「川口秋まつり」少子化の中、伝統支える子どもたち(岩手県)
岩手町を彩る伝統の「川口秋まつり」が23日までの3日間、にぎやかに繰り広げられました。少子化の中、自分たちの代で伝統芸能を途絶えさせたくないと子どもたちが決意を新たにしました。
岩手町の南に位置する川口地区で江戸時代から続く「秋まつり」。およそ1キロの道のりを練り歩き、地元の豊城稲荷神社に踊りや山車を奉納します。
きつねのお面をつけて赤い衣装で踊る「きつね踊り」。手に扇子と鈴などを持って舞う「川口神楽」。ともに町の無形民俗文化財に指定されていて、子どもたちが踊り手の中心役を担います。
観客
「今の少子化の中、みんな集まって元気よくやっているのではと思う。さっきのきつね踊りかわいかったですね」
観客
「この比較的小さい商店街からこれぐらいいっぱいの人とか出し物が出て、町全体でそのお祭りを作っていくという雰囲気が1番好きです」
■練習 18日
保存会の呼びかけで現在、踊りを習っている地元の子どもたちは小中学生の20人ほど。保存会の瀬川正吉さんは、少子化で子どもの数が減り、後継者が不足しているといいます。
瀬川正吉会長
「300年も続いている踊りをなくしたくないし、何とか頑張って継いでいこうと今頑張っていました」
川口中学校1年の千葉結萌さん。今回、まつりで地元に伝わる「川口神楽」のひとつ、「一人神楽」を踊る大役に選ばれました。
一人神楽 千葉結萌さん(中1)
「緊張するけど、今まで練習したことを思い出してしっかりと踊りをしたい」
川口神楽の小学生
「がんばるぞー!おー!」
■まつり 23日
そして、迎えた秋まつりの本番。多くの観客が沿道に並ぶ中、子どもたちは練習の成果を出し切り、堂々と踊ります。
(きつね踊り)
(川口神楽)
■一人神楽
ことしは豊城神社の創建400年の節目です。「一人神楽」が「川口秋まつり」で披露されるのは実は今回が初めてです。テンポが速く、ほかの踊りより難しい舞。大役を任されてから猛特訓の日々でした。
(拍手)
重圧の中、およそ15分間、一人で踊り切りました。
ほかの子どもたちも踊り始めから、およそ4時間。疲労はピークに達していましたが、決して手を抜きませんでした。
小6女児
「いっぱいの人からほめられたり『良かったよ』と言われたのがうれしかった」
中3男子
「川口神楽というのは、地域の人とかにも知ってもらっていて、それを見に来てくれる人とかもいるので、ちゃんと伝えていかなきゃいけないなと思った」
中3男子
「自分の代だけで終わらせたくなくて、この後もずっと続いてほしいなと思っている」
子どもたちが支えた「川口秋まつり」。この祭りで得た自信を糧に伝統芸能を次の代へつなげていきます。
(09/24 18:10 テレビ岩手)
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