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「熱中症警戒アラート」「熱中症特別警戒アラート」運用始まる(岩手県)



去年全国で2000人あまりが命を落とした熱中症です。ことしはすでに関西や関東で30℃以上の真夏日を観測したところもありますが、23日から「熱中症警戒アラート」と「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まりました。まず、こちらをご覧ください。

全国各地で酷暑となった去年。日本の夏の平均気温は上昇傾向が続いていて、去年もおととしも観測史上最も暑い夏となりました。

総務省消防庁によりますと、去年全国で熱中症により救急搬送された人は、過去最多の9万7578人で、岩手県でも758人に上りました。

また、厚生労働省の速報値では去年、熱中症で亡くなった人は2033人と、こちらも過去最多です。

ことしも猛暑に備え、23日から運用が始まったのが環境省や気象庁が発表する2つの情報です。

気温が著しく高く熱中症による被害などの恐れがある際に発表される「熱中症警戒アラート」と、過去に例のない危険な暑さが予測され重大な健康被害が生じる恐れがある際に発表する「熱中症特別警戒アラート」です。

どちらも「暑さ指数」が発表の基準になっていて、湿度・輻射熱・気温などから算出されます。算出するにあたって湿度の効果割合が7と大きく重視されていますが、湿度が高いと、汗が蒸発しにくく、熱がこもり、熱中症にかかりやすくなるためです。

2つの情報の発表の基準には違いがありますね。

まず「警戒アラート」は暑さ指数が県内の「どこかの観測地点で」33以上になる場合に出され、去年新設された「特別警戒アラート」は観測地点の「すべて」が35以上の場合に発表されます。

特別警戒アラートは去年、発表されていませんが、それでも過去最多の搬送者と死者が出ています。

そして警戒アラートが発表されると対象地域にエアコンの使用などが呼びかけられます。

一方、特別警戒アラートでは対策が不十分なイベントの中止や延期が求められるほか、自治体が事前に指定したクーリングシェルター・「冷房を完備した避難所」が一般開放されます。

盛岡市ですと、去年市役所の庁舎や公民館、スーパー、ドラッグストアなど36か所が指定されました。ことしの指定情報は準備が整い次第各市町村のHPに反映されます。

去年、県内では5月に熱中症で救急搬送される方もいました。環境省では、体が慣れていないうちの“急な暑さ”に注意が必要として、春の段階からの熱中症予防を呼びかけています。

(04/23 17:30 テレビ岩手)

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