NNNニュース

大船渡市山林火災の被害木 強度試験に向け製材(岩手県)



 2月に大船渡市で発生した大規模な山林火災で被害を受けた木、被害木の利活用に向けた一歩です。被害木の強度試験に向けたサンプルの製作が滝沢市の製材工場で行われました。

 今回の山林火災では、延焼範囲が平成以降、国内最大規模となるおよそ3370ヘクタールに及び、被災した山林の復旧には被害木の利活用が課題のひとつとなっています。

 サンプルの製材は、被害木が柱やはりなどの建築用材として利用できるかどうかを把握するため、京都大学や県林業技術研究センターなど産学官が連携して初めて行いました。

 7日は大船渡市三陸町綾里地区で伐採した被害木のスギの丸太38本から、縦32ミリ、横119ミリ、長さ2メートルの板材のサンプルを切り出しました。

 県は被災した山林のうち、人工林1700ヘクタールのスギの利活用を優先的に行うとしていて、被害の程度に応じてさまざまな方法を模索しています。

東北大学学際科学フロンティア研究所中安祐太 助教
「森林組合の方などはできれば(建築)用材として使いたいということだが、そう使えるかどうかを調べるので、(建築用材として)使えない場合どのような活用法があるのかというのは、私の専門でもあるので考えていきたい」

 7日製材された木材サンプルは乾燥させたあと、9月に県林業技術センターで強度試験を行い、早ければ11月に結果がわかるということです。

(08/07 16:45 テレビ岩手)

TOP

Copyright(C)NNN(Nippon News Network)