NNNニュース

【全国知事会】宮下青森県知事「選挙戦で分断や偏見が助長されるようなことも見受けられた」 国政の道しるべとなり国をも先導していく提言をしていくことに注目・期待されていると挨拶(青森県)



23日に青森市で「全国知事会議」が始まりました。
会議冒頭のあいさつで開催地・青森県の宮下知事は「提言を通じて国政の道しるべとなり、国をも先導していく」と挨拶しました。
以下、挨拶の内容です。

「ようこそ、青森にお越しいただきました。県民を代表して、心から皆様を歓迎申し上げます。
会場の外では、青森の誇るユネスコ世界自然遺産、白神山地の森をあしらったモニュメント、これを表現させて頂いております。
白神山地の価値は、東アジア最大級とも言われるブナの原生林が、3,000万年前に北極付近に分布していた当時に近い、そうした特異な状態で維持されている、このことが評価されているという点にあります。
そこで営まれております生態系は、多様性がありながらも永続的に調和が保たれ、私たちの環境に良い影響を及ぼし続けております。

先般の参議院議員選挙の結果、今後の国政は先ほど会長からもあった通り、一層の流動化、あるいは不安定化が予測されるような状況となりました。
また選挙戦においては、多様性や調和よりも、弱者を貶め、あるいは分断や偏見が助長されるようなことも見受けられたという風に私自身は感じています。
この国政選挙の直後の知事会は、現場の最前線で国民である都道府県民に向き合う私たち知事が、国政選挙では見落としがちだった重要論点、地方からの重要論点に光を当てて、提言を通じて国政の道しるべとなり、国をも先導していく提言をしていくことに注目もされ、期待されているものと私は考えております。

古事記では『大和は国の真秀ろば(まほろば)』、これを歌ったのがヤマトタケルノミコトとされております。
昭和に青森を訪れた司馬遼太郎は、この青森の地を『北のまほろば』と称しました。
そこに込められた思いは、4,000年以上も前に栄えた縄文文化、縄文時代の地方の豊かさを称えたものと言われております。
他者を尊重し自然との調和を図りながら、数千年もの間、争いのない平和な社会を実現したのが、青森が誇る二つ目の世界文化遺産、世界遺産・三内丸山の人々の歴史であります。
本日より2日間にわたって行われる本会議が、国民であるそれぞれの都道府県民が私たち知事の発言や、そして提言を通じて、希望を見出すことができるようになることに、大いに期待をし、円滑な会場運営を通じて知事会に貢献することを、開催県として改めてお誓い申し上げ、ご挨拶とさせて頂きたいと思います」


(07/23 09:48 青森放送)

TOP

Copyright(C)NNN(Nippon News Network)