NNNニュース

十和田湖畔の遊覧船が“横転”…10年の不法係留で老朽化進む 観光シーズン前に景観悪化懸念(青森県)



十和田湖は今週末から遊覧船が運航され、観光シーズンが始まります。
ただ、宇樽部地区の桟橋に不法係留されている遊覧船のうち1隻が横転していて、観光関係者は早めの撤去を求めています。

十和田湖畔宇樽部地区の桟橋です。
係留されている船のなかに横倒しになった船があります。
2016年に事業を停止した「十和田湖遊覧船企業組合」の遊覧船「第3十和田丸」です。
近所の人によりますと、この船は2月ごろから傾き始めていて2月26日の朝に横転していたということです。
原因は船に積もった雪の重みと見られます。
桟橋を管理する県はオイルフェンスを張るほか、船体の漂流を防ぐためロープで固定しています。
きょうは業者の人たちが船体保護と景観に配慮し、シートをかぶせていました。

桟橋には横転した船を含め5隻が係留されています。
このうち4隻は「十和田湖遊覧船企業組合」の船で、2015年から不法係留され老朽化が進んでいます。

十和田湖では今月25日から休屋を発着する遊覧船の運航が始まり、多くの観光客が訪れます。

★十和田奥入瀬観光機構 安藤巖乙事務局次長
「景観上の問題もありますし横転して中の油は抜いてあるということなんですけども、環境面の影響とか気になる部分はあるかなと思いますので、早期撤去に向けて環境行政動いていただいているとは思いますが、早期撤去を期待したい」

県は今後、十和田市と国を交えて早期撤去に向けた協議をする予定です。

★県港湾空港課 橋本公学課長
「所有者に対してはこれまで『撤去指導』を行ってきたところだが、今後は法的措置を見据えてこれまでより一歩踏み込んだ『撤去勧告』の発出に向けて手続きを進めていきたい」

景観悪化は十和田湖畔休屋地区でも問題になっています。
国は現在、廃屋の撤去を進めていて、これまでに8つの建物を撤去、先月からは土産店だった建物の撤去が始まっています。
国は建物を撤去したあとの場所を活用して、休屋地区の活性化に向けた取り組みを進めます。


(04/22 20:26 青森放送)

TOP

Copyright(C)NNN(Nippon News Network)