■【危機的】1日中フル稼働だった工場が“午前だけ”の操業に…苦悩続くホタテ加工業者 水揚げ「激減」と記録的「高値」の影響はいつまで続く? 青森県青森市(青森県)
陸奥湾ホタテの記録的な高値です。
4回目の入札でも過去最高値を更新、水揚げ量も激減し加工業者は工場を十分に稼働できず、午前中で作業を終える日が続いています。
★青森放送 菅原厚キャスター
「前回の入札では1キロ475円と過去最高値をつけた陸奥湾ホタテの半成貝、今回はどのくらいの価格がつくのでしょうか?」
4回目の入札には県内の加工業者19社が参加しました。
入札の結果、1キロ平均492円で、前回から17円も上昇し、過去最高値を更新しました。
★県漁連 二木春美 会長
「加工業者さんも買わなければ仕事はできないということで、若干無理してこの値段をつけたのではないかなと思っています」
最大の要因は去年とおととし、高水温とエサ不足で稚貝が大量に死んだことなどによる生産量の激減です。
青森市の加工会社「成邦商事」は、主に加工品のベビーホタテを製造しています。
原料となるのは陸奥湾ホタテの半成貝です。
工場にはいつもの年だとトラック5、6台がホタテを運んできますが、ことしは…。
★青森放送 菅原厚キャスター
「けさ平舘漁港で水揚げされたばかりの半成貝を乗せたトラックが到着しました」
この日到着したトラックは2台だけでした。
★成邦商事 小野俊一総務部長
「例年であればこのホッパーが全部埋まる山盛りになるくらいの量が運ばれてきますが、まだまだ余力がある 見た目3分の1、4分の1くらいの数量しかないです」
こちらの工場ではこの時期、1日100トンほどを捌いていましたが、ことしは20トンと5分の1です。
1日中フル稼働が当たり前でしたがことしは午前中だけの操業です。
★成邦商事 小野俊一総務部長
「4月はほとんどホタテがない状態が続いた」
「平内からはまだまだ水揚げが少ないので、ほとんど入荷はない状態」
水揚げの激減と記録的な高値による影響は避けられません。
★成邦商事 小野俊一総務部長
「いままで以上に相応の値上げをしないと採算的には厳しい」
「あるもので別の付加価値をつける商品づくりというのが各社求められると思います」
陸奥湾ホタテが激減している危機的な状況をいかに乗り切るか…。
加工業者の苦悩が続きます。
(05/27 19:23 青森放送)
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