NNNニュース

「幸せもたらす“ニワトリ”が 愛する家族に」出会いは伝統の秋祭り 今やSNSでも人気者《長崎》(長崎県)



長崎市にある若宮稲荷神社の伝統芸能『竹ン芸』。

クライマックスで竹の上から放たれるのが “ニワトリ” ですが、その後どうなるか、皆さんご存じでしょうか。

おととしの『竹ン芸』で宙を舞ったニワトリが、今はどうしているのか、会いに行ってきました。



◆初めて家に迎え入れたペット「よっちゃん」とは?


人を追いかけ、部屋の中を走り回り…。

ヒザに乗って、おやつをおねだり。


カートに乗りこみ、外へお散歩にも出かけます。

ペットとしてのびのびと暮らすオスのニワトリ(=チャボ)。

その名は…



(飼い主)
「よっちゃん〜!」

チャボのよっちゃんです。
今 暮らしているのは、長崎市の佐藤さん宅。



(飼い主 佐藤 聡美さん)
「もう息子です。我が子みたいな。初めてこの家で飼うペットなので。こんなに “どハマり” するとは思わなかった」

よっちゃんとの出会いは、1年半前のことでした。



◆出会いは秋祭り「竹ン芸」 “幸福”の象徴として登場


長崎市の若宮稲荷神社で行われる 秋の例大祭『竹ン芸』。

200年以上前から伝わる伝統神事で、国と市の無形民俗文化財にも指定されています。




『竹ン芸』は、命綱つけない状態で10メートルほどある竹の上にのぼり、竹をしならせながら “白狐” に扮したふたりが妙技を披露。

そしてクライマックスは、狐が胸にしのばせたニワトリ1羽を宙に放つのです。


見事、そのニワトリをつかんだ観客には “幸福が舞い降りる” といわれています。

そう、おととしの竹ン芸のクライマックスで放たれたのが、“よっちゃん” でした。

(飼い主 佐藤 聡美さん)
「担当者にに聞いたら、お持ち帰りいただいて大丈夫ですと言われて、連れて帰って。それから、よっちゃんとの生活が始まりました」



◆家族の一員「よっちゃん」

ペットを迎え入れること自体、初めてだったという佐藤さん一家。

情報を集めようと始めたのが、インスタグラムでした。

(飼い主 佐藤 聡美さん)
「だんだん親バカ具合が増してきて、よっちゃんがこんなにカワイイというのを、誰かに見てもらいたいなというのもあって、始めました」


よっちゃんが家でのんびりしたり、お出かけする様子を毎日のように投稿しています。

(飼い主 佐藤 聡美さん)
「写真を撮るタイミングは…常に。いつ撮っても、カワイイ」

国内だけでなく海外からもじわじわと人気を集め、フォロワー数は 現在8000人近くに。


〔インスタコメント〕
“こういう日本画ありそうだな〜。おもしろいです。しかも愛が感じられます”

〔インスタコメント〕
“その声で、朝起こしてほしい”

〔インスタコメント〕
“ワイルドだぜ!自然のよっちゃんもいいね。ねこちゃんとか気をつけてね”

マイペースな性格だという、よっちゃん。

佐藤さんのインタビュー中も、自ら椅子に飛び乗ってきました。

(飼い主 佐藤 聡美さん)
「参加したいみたいです」

一緒に生活するようになって、“鳥” について、気づいたことも多いといいます。



◆一緒に暮らすようになって気づいたこと

(飼い主 佐藤 聡美さん)
「(よっちゃんは)マイペースです、すごく。
“鳥” は(物事を)すぐ忘れるとよくいわれるけど、意外と覚えていることが多いです。“冷蔵庫にはおいしいものがある”、“寝る時はここに行く” とか、そういうルーティンを覚えている」

(よっちゃん鳴き声)
「コッ…」(返事した?)

(飼い主 佐藤 聡美さん)
「よっちゃんのことよ」

その一方で、よっちゃんについて、まだまだ分からないこともたくさんあるそうです。


(飼い主 佐藤 聡美さん)
「必ず鏡を見る。自分が映っているんだけど、仲間として見ているのか、自分にうっとりしてるのか…?それを知りたい」

ニワトリの行動を専門に研究している、広島大学大学院の河上眞一 准教授。

よっちゃんの行動を見てもらうと…。



(河上眞一 准教授)
「かなり興味深い行動。もし鏡に映った自分を、自分ではなくて他の個体だと認識していれば、たぶん攻撃する。

よっちゃんはそういう行動が見られないので、やっぱり鏡に映った自分のことを、自分だと認識しているのではないかと思った」


さらに、佐藤さんたち家族を “仲間のような存在” に思っているのではないかと分析します。

(河上眞一 准教授)
「ご飯をくれる方が一番 序列が高いと考えていいかと思う。自分と同等か、自分の次ぐらいの序列に見ているのではないか。

ニワトリは群れで生活する動物なので、家族と一緒に群れの一員みたいな感じで生活するのは、とてもいいと思う。だからよっちゃんもまずは、今の環境で長生きしてくれたらいいなと思います」

よっちゃんと暮らして1年半。

今、佐藤さんが願うのは…

(飼い主 佐藤 聡美さん)
「“よっちゃんファースト”に段々なってきてます。いろんな景色を見せてあげたい。それが一番の思いかな」

『神様からの贈り物』との、不思議な縁。

よっちゃんはこれからも元気に、家族やSNSを通して応援してくれる人たちに幸福を届けます。

(04/17 15:15 長崎国際テレビ)

TOP

Copyright(C)NNN(Nippon News Network)