■10代〜80代まで20人が入学「県内初の夜間学級」義務教育の新たな学びの場に《長崎》(長崎県)
県内初の夜間学級が佐世保市に開設され、入学式が行われました。
義務教育の新たな学びの場として、期待されています。
佐世保市の祇園中学校に設置された夜間学級。
21日午後6時から入学式が行われ、10代〜80代までの合わせて20人が入学しました。
夜間学級は、さまざまな事情で義務教育を十分に受けられていない人などが対象です。
(佐々木則弘 校長)
「きょうから始まる学校生活では、様々な知識との出合いだけでなく仲間と励まし合い、ともに成長していく喜びを感じられると思う。この貴重な時間が、皆さんの人生をより豊かにすると信じている」
現在 全国に設置されているのは62校で、県内では初めての開設です。
この夜間学級は、2016年に制定された法律に基づくもので、国は各都道府県に少なくとも、1校の設置を目指しています。
夜間学級に入学する人は、さまざまな事情で学校に十分に通えなかった人や、母国で義務教育を修了していない外国籍の人。
また、不登校の中学生などです。
夜間学級は公立の場合、授業料は無償です。
昼間仕事をしている人も通うことができ、すべての課程を修了すれば中学校卒業となります。
新入生は様々な思いをもって、新たな一歩を踏み出しました。
(新入生代表 田中敬男さん(85))
「喜びと希望に満ちあふれている。学び続ける喜びを分かち合い、充実した学校生活を送る」
代表のあいさつをした、佐世保市世知原町の田中敬男さん。
最高齢の85歳です。
田中さんは中学校は卒業したものの、家庭の事情などで十分な義務教育を受けられていませんでした。
(田中 敬男さん)
「(仕事で)恥をかいたことがある。いろんな漢字や言葉を間違えたりとか。九九もやり直さないと」
歳を重ね、勉強に対しての思いに変化があり入学を決意しました
(田中 敬男さん)
「頭に入っていくかどうか。仲間に迷惑をかけないか、それが心配。3年間やり通す。それが目標。途中で挫折しない。わくわくしている」
佐々木 潔さん63歳は、特別養護老人ホームで介護ヘルパーとして働いています。
台湾の出身で、24歳の時に来日。
結婚後、2009年に日本国籍を取得しました。
来日して約40年、夜間学級で改めて日本語を学び直したいと考えています。
(佐々木 潔さん)
「やっぱり日本語の正しい書き方(を学びたい)。理解は全部できるけど、ちゃんと自分で書くのはすごく難しいので、国語は一番力を入れたい。頑張ります」
授業は、22日から始まりました。
平日の午後5時から9時頃までで、主要5教科を中心に音楽や美術、体育などにも取り組みます。
(04/22 19:03 長崎国際テレビ)
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