NNNニュース

戦没者6500人が眠る「釜墓地」で追悼式 今後は参列者の高齢化に伴い規模縮小し慰霊へ《長崎》(長崎県)



終戦後、フィリピンの収容所や引き揚げの途中で亡くなった戦没者 約6500人が眠る佐世保市の墓地で、追悼式が行われました。

長年にわたり式を主催している実行委員会は、参列者の高齢化に伴い、今後は規模を縮小して慰霊を続けるとしています。


(中学生)
「水とおにぎりを、心を込めて捧げます」

フィリピンの収容所で亡くなった旧日本軍の将兵や、引き揚げ途中で亡くなった民間人6500人あまりが眠る 佐世保市江上町の「釜墓地」。


20日に行われた追悼式には、遺族3人を含む約80人が参列し、供養塔に水とおにぎりのほか、花が手向けられました。

1982年に発足した護持会は、追悼式を始め、遺骨の名簿をもとに遺族の捜索を続けてきました。


(佐世保釜墓地 戦歿者護持会 宮内 雪夫 会長)
「悲惨な戦争の記憶を風化させることなく、次の世代へと引き継いでいくことが、私たちに課せられた重要な使命だ」

父親を亡くした、遺族の田 好子さんも甥と一緒に参列し、戦没者に思いをはせました。


(遺族 田 好子さん(85))
「(釜墓地に)来ると、涙が止まらない。あそこに父ちゃんが眠っているから。なんで家に(遺骨が)帰ってこなかったかが、一番悔しくて」

護持会は遺族の高齢化に伴い、今後は規模を縮小して追悼式を行い、遺骨の身元の問い合わせには、引き続き応じていくということです。

(04/23 15:30 長崎国際テレビ)

TOP

Copyright(C)NNN(Nippon News Network)