■「60年以上我慢したが、今回は余りにもひどい」 基地の町に夜間も響く轟音 FCLP実施に岩国市民は(山口県)
きのう(17日)からアメリカ軍岩国基地ではじまった空母艦載機部隊によるFCLP=陸上模擬着艦訓練。2日目のきょうも、基地の町に爆音が響き渡っています。
まちの様子は?取材しました。
きのうからアメリカ軍岩国基地で始まった陸上模擬着艦訓練=FCLP。
訓練はきょうも通告通り午後1時半ごろから始まりましたが終了時間の午後4時半を超えても訓練は続き終わったのは午後5時25分。
2日連続で自ら通告した時間を超えてタッチアンドゴーを繰り返しました。
FCLPは、激しい騒音をともなうことから通常、小笠原諸島の硫黄島で行われています。しかしアメリカ軍は硫黄島が火山の噴火の影響で使えないとして地元が反発するなか、きのうから岩国基地で訓練がはじまりました。
空母への着艦は特に夜間が難しいとされていて夜の訓練も予定されています。
きのうは午後6時45分ごろから午後8時40分ごろまで夜間の訓練が行われました。
基地近くでは基地機能の強化に反対する市民団体「住民投票を力にする会」のメンバーらが訓練の中止を訴える抗議活動を行いました。
「岩国市民はこの訓練を容認しない!」
(住民投票を力にする会 松田一志代表)
「ついにやらせちゃったという無念な思い。断固容認できないというのは当たり前の結論。こんな訓練容認できない」
夜間も続くFCLP。
市民の反応は様々です。
「そこまで意外と気にならないかなと。それも含めていいまちなんじゃないですか」
「普段はそこまで日によるんですけど、そんなに気にならないけどきょうはちょっとうるさいなと。夜は子どもが小さいからできれば静かな方がいい」
滑走路から北に2キロほど離れた場所で週に2度練習をしている岩国太鼓保存会。
騒音に負けない大きな音色を響かせていました。
「あまり気にならないですね。そんなに悪いことじゃないというか。事故がなければ別にいい」
「まだ飛び始めたばっかりなんで今からどんどん飛ばれると嫌〜もうってなる。やっぱりやめてほしいですよね」
一方、夜間の訓練が行われている最中の岩国市役所です。
市は、市民からの苦情の電話を受け付けるため、他の部署の職員も基地政策課に応援として派遣し、対応にあたっていました。
(電話対応する職員)
「そうですよね、音が響いて今も皆さんから苦情をいただいているような状況です」
夜の苦情では、「何時まで行われるのか。子どもに影響がある」「この時間はやめてほしい」「これまで60年以上我慢したが、今回は余りにもひどい」などの声があり市民からの苦情はきのう1日で90件寄せられました。
市によりますときのうの訓練は昼間と夜間あわせて5時間10分で滑走路上空を通過した回数とタッチアンドゴーの回数は168回にのぼりました。
(09/18 19:51 山口放送)
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