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被害額は2件で5000万超える 山口市と周南市で2件のうそ電話詐欺の被害が相次いで確認 全国的に珍しい手口も(山口県)



今月22日、山口県内でうそ電話詐欺被害が2件相次いで確認されました。被害額は合わせて5000万円を超え、なかには全国的にも珍しい手口もありました。

■【1件目】山口市の70代女性・現金約2160万円被害
警察によると8月20日、女性方の固定電話に警視庁の警察官を名乗る男から「マネーロンダリングの容疑がかかっている」「持っている口座を教えてください」などという電話があり、話を信じた女性はその後、現金2160万円余りをだまし取られました。

■スマホが送られてくる「新たな手口」
電話があった後日、女性の家のもとにレターパックで届いたのは、1台のスマートフォン。そこからのやりとりは、固定電話か送られてきたスマートフォンで行われたということです。

女性は男から「口座に入っているお金を調べる必要がある」「(実在する)A銀行が安全なので新たな口座を作ってお金を移して」などと言われ、指示通りに送られてきたスマートフォンでアプリを使って新たな口座を開設。持っていた口座の金融機関の窓口に行き、A銀行へ一旦振り替えた後、さらに、スマートフォンで犯人指定の口座に振り込むことを繰り返していたといいます。女性は家族に相談し、家族がA銀行の口座を確認したことで被害に気付いたということです。その時にはすでに、スマートフォンのデータは残っておらず。警察によると、犯人とやりとりをするためのスマートフォンが犯人側から送られてくる手口は全国的にも珍しいということです。

■【2件目】「女性を紹介する」 現金約3060万円被害
22日には、周南市に住む会社員・60代男性の被害も確認されています。きっかけは、X(旧ツイッター)に届いた「女性を紹介する」旨のメッセージ。その後、「指導先生」や「受付係」などを騙る計3人とLINEやテレグラムでやりとりをし、現金や電子マネー利用権など合わせて3060万円余りをだまし取られました。

■「計69回」 振込などするも気付かず…
犯人側から要求されたのは、「女性とのデート費用」や「会員カードのデータ復旧費用」など。なかには、「これまで支払った費用に返金に税金が必要」と言われ、お金を要求されたこともありました。4月から8月末にかけて、男性が振り込むなどした回数は、計69回。ですが、実際に会えなかったことで不審に思い、被害に気付いたということです。

■警察「非対面でお金の話は詐欺を疑って」
県内ではことし1月から8月末までに、計108件・約3億7722万円の被害を確認。いずれも前の年と比べて大幅に増加しています。(被害件数+39件、被害額+7742万円)被害発生を受けて警察は「電話やメッセージなどの非対面でお金を要求された場合は詐欺を疑ってほしい」と呼びかけています。


(09/22 19:40 山口放送)

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