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歴史ある温泉街を再生へ 俵山温泉で「まちごと旅館」来月スタート(山口県)



長門市の俵山温泉は、1100年もの歴史がある湯治場ですが、近年、湯治客の減少や後継者不足などによって旅館や温泉施設の経営継続に課題を抱えています。

そんな俵山温泉を未来に残そうと、温泉街全体を1つの旅館と見立てる「まちごと旅館」という新たな取り組みが始まります。

(田中アナ)
「こちらかつては、川の湯という温泉施設でした。この場所を改修してできたのが、まちごと旅館の受付です。こちらでチェックインをして、宿泊施設へとむかいます。」

温泉街全体を1つの旅館と見立てる「まちごと旅館」は、旅館の空き部屋などを借り上げ、一括して管理・運営する取り組みです。

ことし4月に設立された株式会社俵山クリエイトが予約受付や部屋の管理などを担います。

俵山温泉は、かつて40軒以上旅館がありましたが湯治客の減少や後継者不足により現在14軒にまで減っています。

稼働していない客室を利活用することで持続可能な温泉地にしたいと、まずは、この秋、2軒の旅館が参加して、取り組みが始まります。

「保養旅館 京家」では、14部屋ある客室のうち、8部屋を貸し出し、内装が「まちごと旅館」仕様に改装されました。

(田中アナ)
「こちらがまちごと旅館で泊まれるお部屋です。お邪魔します。昔ながらの素敵な和室ですね。通常は敷布団タイプのお部屋なんですが、今回、まちごと旅館では、ベッドタイプのお部屋にリニューアルされています。」

宿泊料金は、共同浴場に入浴できる温泉手形つきで、素泊まり一泊8000円から10000円ほどだということです。

(俵山温泉のPRをてがける俵山みらいデザイン 藤永義彦代表理事)
「今回のこのまちごと旅館のトライアルがうまくいくことで、こういう方法があるんだということを街の旅館のみなさまに知っていただいて、取り組みに参加してもらうことを期待している。」

(京家オーナー 保科徳輝さん)
「やっぱり活性化ですよね。お客さんを増やしたい。14軒の旅館のみなさんが潤うような街づくりにできたらいいなと思っています」

客室の予約は今月(9月)下旬から始まり、来月(10月)10日から宿泊の受け入れが始まる予定です。

(09/04 19:43 山口放送)

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