NNNニュース

地方国立大で全国初 山口大学が授業料「10万円値上げ」発表 学生ら抗議「学生の声を聞いていない」(山口県)



地方の国立大学としては全国で初めてです。

山口大学は来年度以降の入学生を対象に年間の授業料をおよそ10万円値上げすると発表しました。

大学側は「やむを得ない判断」としていますが、学生や教職員からは反発の声が上がっています。

山口大学は、来年度以降に入学する学生の年間授業料を、現在の53万5800円から20%、およそ10万円値上げし、64万2960円に改定すると発表しました。

(谷澤学長)
「正式な意思決定の手順、過程を経て最終的に学費の値上げを決定しました」

この金額は、文科省が定めている改定可能な限度額で、山口大学によると2005年度に現在の学費となって以降、地方の国立総合大学では初めて値上げということです。

再来年度以降、大学院に進学する学生も対象となります。

大学によりますと、教職員の人件費や物価の高騰国からの運営費交付金の減少などが経営を圧迫。

老朽化した施設やWifi(ワイファイ)や空調などの整備に20億円が必要としました、

(谷澤学長)
「いろいろな施設の劣化が限界にきている。早めに対応して改善が重要」

谷澤学長は「適切なプロセスで決定した」と説明した一方、受験シーズンを前にして「もう少し早く公表すればよかった」ともしました

(山口大の教員)
「これが民主主義なんですかこれが対話の情報共有なんですか」

一方、会見の前には授業料の値上げに反対する学生や教職員およそ50人が抗議集会を開き、「対話や合意のない一方的な値上げだ」と反発。

会見後には反対する署名およそ5000人分を谷澤学長に手渡しました。

(学生)
「(学長は)反対の声は意見ですよねと無視をした、学生の声を聞いていない」

学費の値上げにより大学の収入は初年度に1億6000万円、4年後には7億7000万円増える見込みで谷澤学長は「すべて修学環境の改善に充て、2〜3年後には成果を実感してもらいたい」としています。

(10/30 19:43 山口放送)

TOP

Copyright(C)NNN(Nippon News Network)