■「クールビズ」導入20年 街では当初戸惑いも…変わった役所や学校の風景(熊本県)
環境にもやさしいクールビズ、スタートから20年が過ぎた今も進化を続けています。
(2005年)
■小池百合子環境相(当時)
「クールビズという名称にさせていただきました」
今から20年前の2005年、当時の小池百合子環境相が提唱したクールビズ。地球温暖化対策の一環で、過度な冷房に頼らず温度に適した服装で夏を乗り切る省エネ政策です。しかし、導入当時は…。
■街の人(2005年当時)
Qネクタイ取りたいですよね?
「取りたいですけどね…以前もこういうのあったじゃないですか省エネルックとか。難しいかなと思いますけど」
「ネクタイは身だしなみということでどうしてもネクタイをしないと軽いイメージに取られがち」
ビジネスマンの中には戸惑いもありました。
あれから20年。5月、熊本市役所で働く職員の服装を見ると…着ているシャツに襟はありません。他の職員も見た目にも涼しい装いで業務にあたっていました。
■熊本市改革プロジェクト推進課・脇田優介さん
「クールビズは私が入所したときには始まっていましたので(自分は)7年前から実施している。リラックスして働けると思うので働きやすいと思います」
熊本市では以前から期間限定でノーネクタイや半袖での勤務を認めていましたが、去年から1年を通して軽装での勤務が認められています。TPOに合わせながらノーネクタイだけでなくTシャツにジャケットのスタイルも可能となりました。
■熊本市 人事課・松元泰樹さん
「無理して空調温度を下げたりしなくていいので環境に配慮したいい取り組みだと思います」
熊本市のトップ大西一史市長もクールビズを実践する一人。市長室に行くと…ジャケットを脱ぎYシャツを着替え始めました。
■熊本市 大西一史市長
「Tシャツにしますとやっぱり涼しいんですよ。ものすごく涼しいのと楽にリラックスした感じになるので、仕事の能率的にも上がる」
市のトップ自ら、クールビズを実践しています。
■熊本市 大西一史市長
「職員の中でも(クールビズスタイルを)躊躇すると思う。ビジネスカジュアルスタイルをみんなで定着していけば温暖化防止にもつながったり働き方の改革にもつながる。社会全体で考えていくきっかけになればと思う」
環境に配慮した装いの変化は大人だけではありません。熊本市南区の託麻中学校の教室です。同じクラスの中でも異なる種類の制服を着ています。熊本市立の中学校ではことし4月から共通標準服という新たな制服制度が導入されました。生徒は学校ごとに指定された制服に加え、市立中学校共通の標準服も選べるようになりました。
さらに託麻中学校では個人の判断で気候に合わせ、いつでも夏用の制服を着用できるようになっています。まさに中学生版クールビズです。
■1年生 西田蒼麻さん
「やっぱり暑いのでポロシャツの方がいいなと思って変えました。涼しくて着やすくていい制服だと思います」
■1年生 清田彩莉弥さん
「ポロシャツでも涼しいしシャツでも涼しいから環境にいいと思います」
時代や価値観の変化と共に定着してきた冷房に頼らない省エネ対策クールビズ。環境に配慮した考え方はこれからも広がりを見せそうです。
(06/04 20:40 熊本県民テレビ)
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