■地震の時 自宅のトイレどうしたらいい?「身近なものでできる備え」伝授(熊本県)
防災士の柳原志保さんがお伝えする「しほママの防災術」。
今回のテーマは「地震への備えは大丈夫?」です。日頃から対策を行うことで、地震が発生した際の被害を最小限に抑えることができます。「身近なものでできる備え」を考えます。
【VTR】
取材に協力してくれたのは、熊本市東区に住む藤本さんご家族。この日はお仕事のため不在だった義弘さん・佳代さん夫妻と2人のお子さんの4人暮らしです。まず、お部屋を見て回りますが、最初に注目したのは…。
■しほママ
「ここがみんなが過ごすリビング。ここからも(外に)出られる」
ということでポイントその1「“屋外への脱出ルート”を確認しておく」。災害時には気が動転することもあります。周辺のハザードマップを確認し、自宅から避難場所への安全なルートを家族で共有しましょう。
続いては台所です。冷凍庫の中には「凍らせたご飯」や「自然解凍で食べられる冷凍食品」がありました。そしてパックの牛乳!実は常温で保存でき2〜3か月ほど保管できる牛乳なんです。ドライフードなども手の届きやすい場所に置かれていました。
ここで2つ目のポイント「食料や飲料水は、3日〜1週間分を備蓄しておきましょう」食べながら備蓄するローリングストックという方法を藤本家は実践していたんです!
きっかけとなったのは、9年前の熊本地震。益城町にあった夫の義弘さんの自宅が被災し、それ以降防災を意識するようになったということです。そんな藤本さんのご自宅ですが、お子さんがいる中、怖いのが揺れによるけがです。
■しほママ
「みんながいる場所で倒れてきそうとか落ちてきそうだなってものを教えてくれる?」
■心佳ちゃん
「あそこの棚」
3つ目のポイントは「安全な場所づくり」。家具の転倒や落下対策の順番は「減らす→移動する→固定する」です。
■しほママ
「これがもしここにあったら危ないけど、倒れてきていても実は大丈夫な場所に置いてあるので、まず場所的にOKなんです。でも万が一ここにいるかもしれないから固定するとさらに安心ね。一番安いのがL字フックです。数百円で買えるのでL字フックをつける」
そして寝室でもできる備えがありました。
■しほママ
「しほママからのおすすめ。おすすめ3つあります。『3H』です。読んでください」
■心佳ちゃん・晴義くん
「ヘッドライト、ホイッスル、履物」
■しほママ
「ヘッドライトだと、両手が空くので、お子さんと手をつないだりとか、怖いって言って抱っこしながらとかあると思うので、ひとつヘッドライトがあると安心かな」
そして、助けを呼ぶ時に使うホイッスル(笛)です。100円ショップでも買うことができます。私は枕元に置いています。3つ目は「履物」です。ガラスの破片などで足を怪我してしまうおそれがあります。
そして、停電や断水で困るのが「トイレ」です。いざという時にどう対応するのか考えてみました。使うのは「ポリ袋、養生テープ、新聞紙」です。
■しほママ「まずはこの45リッターの袋を便器にはめます。下に水があるから、これは固定したいと思います」
袋は二重にして使い、下の袋は養生テープで固定します。用を足したあと水分を吸収するため、新聞紙を細かくちぎりながら袋の中に入れます。
■心佳ちゃん
「いつもしているのと同じくらい(のトイレ)だからしてもよさそう」
使用した後は上の袋を外し、中の空気を抜いてから自治体の指示に従って捨てましょう。ちなみにホームセンターなどでは、消臭効果がある凝固剤が入った非常用トイレのセットも売っています。
■心佳ちゃん
「(アドバイスを)聞いて、知らなかったことが知れたから良かった」
■晴義くん
「楽しかった。意外と僕でもできることがある」
■母・佳代さん
「在宅避難の時に食べ物は考えとして持っていましたけどトイレのことまでは考えがいっていなかったので、家にあるものでできるところがすごく勉強になりました」
【スタジオ】
今回の格言は「子どもたちも『かてい』を大事に」。お子さんがいるご家庭は、次の3点を意識してみてください。
「か」は「かたづけ」常に整理整頓し、物が飛び散るのを防ぎましょう。
「て」は「てつだい」災害が起きると大人も大変なので、普段からお手伝いしていると子どもたちもいざという時にすぐに動けます。
最後の「い」は「あいさつ」。地域の人たちにあいさつをしていざという時に助け合える関係をつくりましょう。
(04/15 20:14 熊本県民テレビ)
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