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「関係者が落雷の可能性を把握せず」鹿本高校サッカー部員に落雷 調査委が報告書(熊本県)



熊本県立鹿本高校のサッカー部員が落雷で重体となった事故で、熊本県教委が設置した調査委員会は20日、再発防止策などをまとめた報告書を提出しました。

報告書は、調査委員会の委員長を務める猿渡健司弁護士から越猪浩樹県教育長に手渡されました。


この事故は去年4月、宮崎市のグラウンドに雷が落ち、山鹿市の鹿本高校サッカー部の部員など18人が搬送されたものです。このうち1人が意識不明の重体となり、高校を卒業した今も入院中です。元部員の意識は完全には回復しておらず、20日は保護者に付き添われて車いすで県庁を訪れ、説明を受けたということです。


報告書では、事故当時雷注意報が出ていたものの、付近では雷の音もなく雨も降らず、引率の監督らは雨雲レーダーを見ていたものの、雷の予報に特化したアプリなどはチェックしていなかったということです。このため、客観的にふり返れば落雷の可能性はあったが、当時の関係者がその状況を把握していなかったのが事故の要因としました。


■調査委員会 猿渡健司委員長
「本件の事故について予想できたかと、サッカー場に落雷があることまで予想できたかということに なると、どうなんですかねというとこですね。情報を集めた上で、今自分たちがいる地点あるいは 活動を予定している場所に落雷の可能性がある時は、その落雷を避ける対策をしてくださいということです」

一方、越猪教育長は、「再発防止に全力で取り組むともに、国への報告も含め全国的な再発防止にもつなげたい」とコメントしています。

(05/20 19:18 熊本県民テレビ)

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