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「年齢を重ね出産しても輝ける場を」双子の母となった有村智恵選手に密着(熊本県)



熊本空港カントリークラブで18日に開幕するKKT杯バンテリンレディス。熊本出身の有村智恵選手が2年ぶりに出場します。子育てに奮闘しながらゴルフに取り組む姿に密着しました。


熊本市出身の有村智恵選手は37歳。宮城県の東北高校を卒業後、プロテストにトップで一発合格しました。プロ入り後は、たちまち賞金ランキング上位の常連となり、アメリカツアーにも挑戦。熊本を代表する選手の1人です。

今回のバンテリンレディスに向け、練習を始めた有村選手から、ふと、こんな言葉が。

■有村智恵選手
「去年、人生で初めてバンテリンに行かなかった。すごく何かすごく変な感じ…」

地元熊本で開催されるバンテリンレディスは、有村選手にとって必ず出場しようと心がけていた大会でした。それなのに、なぜ去年は出場しなかったのかというと、去年4月、双子の男の子を出産していたのです。


結婚し、妊娠・出産のためゴルフを一時お休みしていた有村選手。現在、復帰に向けて子どもの面倒は家族に応援を頼んでいます。

■有村智恵選手
「双子の世話は1人じゃ無理です、ほんとに。双子を1人で育てている方いるかもしれないけど、すごいなと思います、ほんとに」

子育てとゴルフの両立は想像以上に大変だと話します。


■有村智恵選手
「ストレッチしてる(笑)。練習前はここで子どもと遊びながら。復帰は、もう不安しかないですよ。今まで通りはもちろんできないですし、練習する時間ももちろんないのと、練習しても身体を痛めちゃったりとか…」

女性アスリートにとって、妊娠や出産が大きな決断になることを実感していました。

■有村智恵選手
「ゴルフと子育て、どっちも100%は無理なので、どこで自分が線引きをするか…」

自分だけでなく、他の選手にも共通するこの問題。有村選手は、自分が妊娠・出産する前からずっと考え続けてきました。

■有村智恵選手
「子どもができたら、もう試合も出ないという形しか取れないという選手はほんとに多くて、出たくても出られなくなるっていうのは、何かどうにかできないものか…」

そう考えて、5年前に原江里菜選手と始めたのが、女子ゴルファーの魅力を自ら発信する活動「Lady Go」です。年齢を重ね、出産を経験しても輝ける場を作りたいと、30歳以上が対象の大会も開催しています。

■有村智恵選手
「子育て、年齢など、今のこの環境で自分がどうやったらゴルフが上手くなるかっていうのをずっと考えていく、活路を見いだしていく、それはすごく楽しいことなので」

かつての自分がそうだったように、若い選手が活躍することが多いツアーでも、ベテランの選手もベテランならではの戦い方をする…バンテリンレディスでは、そういう姿も見てほしいと願っています。


■有村智恵選手
「私自身は、出産をして久しぶりの試合として出るので緊張はするんですけれども、他の子どもがいながら出ている選手なんて、今思うとほんとにすごい人たちだなと尊敬の思いを持って応援できているので、私もできる限りいいところをお見せできるように頑張ります」

(04/16 19:48 熊本県民テレビ)

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