■プレーバック2025「事件・事故」 徳島道事故・那賀町の山中に遺体…【徳島】(徳島県)
2025年も残すところあと半月ほどになりました。
フォーカス徳島では、12月15日から2025年の県内の出来事をテーマごとに振り返ります。
「プレーバック2025」
初日の15日は、「事件・事故」です。
■徳島道で高速バスとトラックが正面衝突
(記者)
「事故があった高速道路です、バスとトラックは正面衝突し、車体は黒く焦げ、車体は原型をとどめていません」
7月、阿波市市場町の徳島自動車道で、松山から神戸に向かっていた高速バスと、中型トラックが正面衝突しました。
(乗客の男性)
「気づいたら、クレーンの頭が目の前を横切っていて、足が挟まれていて激痛が走っていて」
この事故で高速バスが炎上、乗客の男性は死を覚悟しました。
(乗客の男性)
「あーもう死ぬんだという気持ちから、いろんな人の顔が思い浮かんだりとかもあって」
「もっと、一緒にいろんなことしたい人いるなと思って、右足がちぎれてもいいし、あー、って言いながら(足を)抜いた」
バスの乗客の女性1人と、トラックの運転手の男性が死亡、12人が重軽傷を負いました。
トラックのタイヤがバーストし、車線をはみ出しことが事故の原因でした。
事故後、現場には、はみ出しを防ぐブロックが設置されましたが、徳島自動車道には、いまだ約74キロの対面通行区間が残されています。
■徳島市で交際女性殺人事件 遺体は那賀町で発見
3月、徳島市、夜の徳住橋に何事かを調べる捜査員の姿がありました。
この翌日。
(記者)
「発見当時、遺体は砂をかけられて隠されていましたが、衣服の一部が見えている状態だったということです」
警察は、交際関係にあった女性を首を絞めて殺害、その後、死体を那賀町の山中に遺棄した疑いで高知に住む45歳の男を逮捕しました。
男は、徳住橋近くの公園で女性を死亡させ、一時、遺体を放置していたとみられています。
男は既婚者で、動機について「別れ話のもつれ」といった趣旨の供述をしていたということです。
■ほかにも2件の殺人事件
また、2025年は徳島市の病院で精神科病棟に入院していた患者が首を絞めて殺害されたほか、徳島市のアパートで女性が背中を刺されて死亡するなど、2件の殺人事件が発生、男2人が逮捕されました。
■県高校PTA連合会で巨額横領事件
高校PTA連合会で起きた巨額横領事件。
(県高校PTA連合会・堂本幸子 会長)
「怒りしかない。少しでも早く、多く返済していただきたい」
10月、連合会の口座から合わせて2359万円を横領したとして、前の会長の男が逮捕・起訴されました。
男は調べに対し容疑を認め、横領した金を「海外旅行や高級クラブに使った」などと供述しているということです。
男は2年半にわたって会長と事務局長を兼務し、通帳や印鑑を一人で管理する立場にありました。
被害届の総額は6200万円にも及び、警察が捜査を続けています。
■小松島市のコーヒーショップで強盗事件
3月、小松島市の住宅街で強盗事件が発生しました。
(被害にあった店主)
「妻の叫び声が聞こえたので、見たら刃物、お店のハサミを向けて『金だせ』と」
男は押し入ったコーヒーショップで、店主らにハサミを突き付けて脅し、現金を奪って逃走しました。
しかし、その後、追いかけた店主につかまって、あえなく御用。
直前にタクシー運転手を殴った疑いも持たれているこの男、遊ぶ金欲しさの犯行だったということです。
■イノシシに襲われ2人死亡
(記者)
「ひとりはこちらで、もうひとりはこちらの側溝で発見されました」
徳島市渋野町では6月、イノシシの罠を確認しに山に入った猟友会の男性2人が、遺体で見つかりました。
(発見者の男性)
「これが(イノシシの)足跡。20貫、80キロくらい」
「馬力が違う、軽四がガーッと来るんと一緒。止まらへん」
2人は猪に襲われたとみられていて、県内で狩猟中に起きた野生動物による死亡事案は、はじめてだということです。
■板野町で山火事 自衛隊に災害派遣要請
(記者)
「数キロ離れた場所から山火事を撮影していますが、肉眼でも炎の様子が確認できます」
8月、板野町で山火事が発生しました。
現場は険しい山道で消防が入れず、県は自衛隊に災害派遣を要請、連日ヘリコプターによる消火が続けられました。
(住民)
「きのうよりも遥かに面積が広がっていますよね、早く鎮火することを望んでいる」
山火事は発生から11日目に「鎮火」しましたが、3.1ヘクタールが焼失しました。
落雷が原因とみられています。
■「酸素欠乏」で徳大生死亡 ドライアイスが原因か
徳島大学で、未来ある若者の命が失われました。
(徳島大学・河村保彦 学長)
「ご冥福を、お祈り申し上げます」
10月、薬学研究棟で、学生が死亡しているのが見つかりました。
現場の低温室には、設備点検による停電で温度が上昇するのを防ぐため、大量ののドライアイスが運び込まれていました。
(徳島大学大学院 薬学研究科・小暮健太朗 科長)
「大雑把に計算すると、(二酸化炭素は)部屋の容積の50%を超えるものになる。いっぺんに全部溶けてしまえばですが、そういうものになるのかと」
学生の死因は「酸素欠乏」で、ドライアイスが気化して、室内の二酸化炭素濃度が上昇したため酸素濃度が低下し、死亡した可能性が高いとみられています。
ドライアイスの設置は、一部にしか周知されていませんでした。
「行ってきます」と、出かけたあの人が…「いってらっしゃい」と別れたあの人が…。
日常はある日突然、崩れ去る可能性をはらんでいます。
私たちにできるのは、悲劇を繰り返さないよう過去をみつめ、教訓を重ねていくことしかないのかもしれません。
(12/15 18:00 四国放送)
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