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「弟には負けない」 ヤクルト武岡龍世選手の兄がラーメン店【徳島】(徳島県)



7月3日、北島町に新たなラーメン店がオープンしました。

プロ野球選手の弟には負けない。

名店を目指す、若き店主の開店初日に密着しました。

■北島町に新たなラーメン店

北島町北村。

晴天に恵まれた7月3日、新たなラーメン店「大寿」がオープンしました。

(お客さん)
「ごっつい美味しかった、また来たい」

■店主は元インディゴ選手「武岡大聖」さん

午前8時、開店に向け準備をしているのは若き店主、武岡大聖さんです。

■弟は「ヤクルト・武岡龍世選手」

大聖さんは、東京ヤクルトスワローズの武岡龍世選手の兄で、自身もプロ野球選手を目指し、徳島インディゴソックスでプレーをしていました。

しかし3年前、プロの道を諦め、叔父が店主を務める石井町のラーメン店、「もりしょう」で修業を始めました。

■プロの道をあきらめ ラーメン修行

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「最初の方は、もう切らんでいいとか」
「売り上げになるように、なるようにって教えてもらってたので、それと違うことしてたら怒られたりしてました」
「辛いことが修業なので、大半なんですけど、お客さんがおいしかったとか、また来ますとか言うので励まされて」

■スタッフは全員「家族」

2年間の修業を経て、ついに念願の自分の店を持つことになりました。

スタッフは全員、家族。

妻の寿々さんと寿々さんの妹、そして両親の5人。

家族総出で、店を切り盛りします。

開店30分前、店先にお客さんが集まってきました。

(お客さん)
「武岡選手のファンで、きょうはお休みなので朝一番にと思いまして、やってきました」

■いよいよオープン

(記者)
「いよいよですけど、どうですか?」

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「上手くいくか分かんないですけど、ちゃんと修業してるんで、腕信じて頑張ろうと思います」

そして迎えた午前11時。

(父)
「おはようございます」

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「本日はよろしくお願いします」

■あっという間に満席

開店と同時に、多くのお客さんが店に入っていきます。

5分とたたず、28人分の席が満席に。

(妻・ 寿々さん)
「中華そば小、キムチ2枚」

大量の注文に、厨房も大忙し。

大聖さんは次々、ラーメンを作り上げます。

■茶系で濃厚も「この店ならではの味」

スープは「もりしょう」の茶系で濃厚な味を受け継ぎながらも、使用する玉ねぎを北海道産から両親のつくる淡路産に変更するなど、この店ならではの味を目指しました。

■お客さんの反応は?

(お客さん)
「麺が良いですね。流行ると思います、この味は」
「小を注文したんやけど、丼が多い、めちゃうまかった」
「しっかり夏バテに効く味で、おいしかったです」

昼以降も、お客さんは切れ目なく訪れます。

大聖さんも、一生懸命作り続けます。

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「ノンストップですね、ありがたいことに」

(カメラマン)
「肉いけますか?(少なくなっていますが)」

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「もうやばいですね、ぼちぼち、10kgあったんですけどね、全部なくなりました」

■初日は完売!

この日用意した150食分は午後5時過ぎに完売。

暖簾を外します。

そして最後のお客さんを見送り、この日の営業が終了しました。

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「終わりました」

(カメラマン)
「どんな一日でした?」

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「修業してた場所で同じ量をこなすと、そうでもないとは思うんですけど」
「自分が主っていうのが心にあるので、どうしても背負っちゃって気疲れしました」

■「スポーツではかけない汗」

営業後の掃除もしっかりと。

(記者)
「いい汗、かいたんじゃないですか?」

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「スポーツやってたんですけど、スポーツではかけない汗と言いますか」
「もう死ぬ気でやってますから、味にも伝わってると思うのでよかったです」

営業中には、弟の龍世選手から連絡がありました。

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「営業中に普段、滅多に電話ないんですけど、母の方に電話があって」
「オープンしたんって、オープン中に電話かかってきて、空気あんまり読めないんで、でも嬉しかったです」

一緒に働く家族も、全員経験なしの初心者ながら、大きな助けとなりました。

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「一人でも欠けたら成り立たないことなので、毎日感謝してやっていこうと思います」



■名店の予感?!

最後は親子3人で…。

(母)
「お客さんも来てくれて」

(父)
「みんなおいしそうに食べてよかった」

(ラーメン大寿店主・武岡大聖さん)
「お疲れ様です」
「あしたからもお願いします」

(父)
「きょうは早く寝ます」
「ハハハ〜」

店の名前は大聖さんと、妻の寿々さんの字から成る「大寿」ということで、家族でやっていく決意が感じられますね。

また店内にはインディゴ時代の仲間、横浜DeNAベイスターズの井上絢登選手らから送られた花も飾ってありました。

ラーメンファンだけでなく、野球ファンも訪れる名店になって欲しいですね。

(07/07 18:45 四国放送)

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