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大船渡の山林火災で自宅全焼の家族 仮住まいでの暮らしスタート(岩手県)



大船渡市の山林火災で自宅を失った男性とその家族が仮の住まいでの暮らしをスタートさせました。
男性は、子どもたちのために将来、自宅の再建を目指す気持ちです。成田記者のリポートです。

大船渡市赤崎町にある市営住宅の一室。
袖野雄さんと妻と3人の子どもの5人で暮らしています。
今月11日、市内の避難所から引っ越ししたばかりです。

袖野雄さん
「15日にお湯がやっと出るようになったんだから…15日まで、水道管破裂していたりとか設備の不備で」

赤崎町の外口地区にあった袖野さんの自宅。
当時、7人で暮らしていた自慢の我が家は、ことし2月に発生した山林火災で全焼。
東日本大震災の時は、市内の別の場所にあった自宅を津波で失った袖野さん。
再び避難所での生活を余儀なくされました。

そして、火災の発生から2か月半。
17日、一緒に避難所で生活していた母・里子さんが旧蛸ノ浦小学校の応急仮設住宅に入居しました。
この日は、袖野さんも娘の璃乃さんと朝から駆け付け、荷物運びなどを手伝いました。

袖野里子さん
「区切ってあるので部屋が、大丈夫だと思います。周りを気にしなくて。やっとまた一歩進んだかなという気持ちになりました」

当初、息子家族と市営住宅に住むはずだった里子さん。部屋が足りず、1人で暮らすことになりました。
それでも、楽しみがあります。

袖野里子さん
「孫たちがおばあちゃんのから揚げが食べたいというので、そういうのを作ってあげたいなと思います。休みの日に来た時に」

ようやく始まった仮の住まいでの生活。長男はこの春、自衛隊に入隊し、ふるさとを離れました。
広さはかつての自宅の6分の1ほど。
5人で生活するには満足のいく広さではありませんが、大好きな家族との会話は増えました。

自宅の再建も見据える袖野さん。子どもたちのために思いを強くしています。

袖野雄さん
「子どもたちがやっぱりそこに戻って前みたいに遊んだり、友達のそばに行きたいっていうことを言われたので、家族としてじゃ戻んなきゃダメだなっていう思いだけですね」

(05/19 18:58 テレビ岩手)

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