■【密漁を許さない】漁業取締船のパトロールを公開 岩手・久慈市(岩手県)
ウニやアワビなどの密漁を取り締まる岩手県の漁業取締船「岩鷲」のパトロールが、報道関係者に初めて公開されました。県の漁業取締船「岩鷲」は、全長がおよそ30メートル。最高速度は48ノット。時速およそ約90キロで運行し、国内最速クラスです。
この日は、「岩鷲」のパトロールに報道関係者の同行が初めて許され、岩手の沿岸で実際に行われている密漁の取り締まりの様子が公開されました。
岩鷲 田代崇 船長心得
「今はレーダーを確認して、他船が停船しているところを確認してその船に接近して、その魚種によって許可があるか確認しています」
パトロールでは、漁業者がルールを守って操業しているか、また、許可を得ている漁業者以外が操業していないかなどを監視します。強力な振動防止機能を積んだ望遠カメラと、暗闇でも撮影可能な赤外線カメラを搭載し、昼夜を問わず見張ります。
岩手県は密漁の取り締まりのため、この「岩鷲」と、同じ型の船「はやちね」の2隻を所有しています。ほかにも海上保安部の巡視船や警察の警備船、各地域の漁協の監視船など、様々な組織とも連携しながら、海岸線が総延長700キロにも及ぶ広大な岩手の沿岸を監視しています。
また、この日はパトロールの公開に先立ち、密漁の取り締まり強化のため、県漁業取締事務所の久慈臨時事務所が開かれ、看板を設置しました。
県漁業取締事務所によりますと、組織的に行われる大がかりな密漁は、2013年をピークに減ってきているものの、個人的に行う小規模な密漁が減らず、件数は横ばいの状態が続いています。また、取ってはいけないことを知らずに取ってしまい、結果的に密漁となってしまう行為も後を絶たないということです。
岩手県漁業取締事務所 遠藤良徳 所長心得
「密漁というのは漁業者の大切な資源を奪う行為にあたります。震災以降主要魚種の不漁がありまして、漁業者の経営が厳しくなっています。海上保安部、県警、漁協と連携しながら取り締まりの強化に努めてまいります」
久慈臨時事務所は、アワビ漁が行われる12月末まで設置され、各機関と連携しながら、密漁の防止に力を入れることにしています。
(07/18 16:36 テレビ岩手)
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