■【大船渡山林火災】「被害木」の強度調査結果 利用検討会で最終報告(岩手県)
ことし2月に大船渡市で発生した大規模な山林火災で、被害を受けた森林の復旧などを考える検討会が16日開かれ、被災した木、いわゆる「被災木」の強度について、最終報告が行われました。
検討会では、ことし7月、「被災木」を伐採して行った強度調査の最終報告が示され、丸太や板材としての強度は健全な木材とほぼ同じ水準であることが報告されました。
しかし、樹皮が焼けた木は水分を保つ力や防虫、抗菌といった機能の低下が懸念されるとして、早期の対応が重要と指摘されました。
また、2017年に釜石市の尾崎半島で発生した山林火災の跡地を訪れ、所有者の意向で伐採せずに放置されたままの「被災木」が残る現場を視察しました。
8年が経過した現場で「被災木」は枯れてしまい、大雨になると下の沢に溜まってしまう影響が出ているほか、自然に倒木を繰り返しているため、伐採作業に入るにしても危険が伴うとあって、参加者は早期の対応の大切さを実感していました。
京都大学防災研究所 峠嘉哉 特定准教授
「いま切れば利用ができるものですから、利用することによって被災した森林の復興を循環していくことが必要なステージになる、これが第一に必要です」
県は今後、安全確保と「被災木」の有効活用を両立した復旧につなげていきたいとしています。
(12/16 18:08 テレビ岩手)
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