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「このまま放置すると危険…」1972年完成の萩市の元旅館 略式代執行を宣言 (山口県)



今後、倒壊などのおそれがあるとし、萩市が特定空き家と認めた市内の元旅館について21日、略式代執行の開始が宣言されました。

萩市で略式代執行の開始が宣言されたのは、元旅館だった鉄筋造7階建ての建物です。

(萩市土木建築部 中屋英典部長)
「略式代執行を実施し、当該建物の除却および残置物の撤去業務に着手します」

市の職員が、建物に、立ち入り禁止のテープを張ったり、玄関に、立ち入り禁止の張り紙をしたりしていました。

略式代執行は、所有者が特定されておらず今後、倒壊の恐れがあるなど保安上の問題がある建物について行政が撤去などの措置を行うものです。

1972年に建てられた元旅館「ホテル田中屋」は、2017年4月までには空き家となっていたとみられます。

また空き家の相続人が全員相続放棄しているため、これまで市が崩落防止ネットを設置するなどしてきましたがこのまま放置するのは危険と判断したため、今回の略式代執行に至りました。

今年度は解体にかかる調査が行われ、来年度以降、撤去、解体工事が行われます。

撤去にかかる費用は萩市と国で2分の1ずつ負担します。

(萩市土木建築部 中屋英典部長)
「本来は所有者のみなさんに実施していただきたいところなんですが、萩市として安心安全の確保のため、代執行を宣言し、実施する」

萩市の2021年の調査では、市内に空き家はおよそ2900軒あり、そのうち倒壊の危険性があるのは、370軒にのぼっているということです。


(05/21 16:30 山口放送)

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