■183人の遺骨が残されたままの旧長生炭鉱事故…国が専門家に聞き取りはじめる(山口・宇部市)(山口県)
戦時中、水没事故で犠牲となった183人の遺骨が海に残されたままとなっている宇部市の旧長生炭鉱について、遺骨収集を目指す市民団体はこれまで国に支援を求めていましたが、国が今後の対応を検討するため専門家に聞き取りを始めたことが分かりました。
宇部市の旧長生炭鉱を巡っては、市民団体が犠牲者の遺骨収集を目指し去年坑道の入口=坑口を発掘して以降、坑口や海面に突き出た排気筒=ピーヤからの潜水調査を行っていますが、遺骨はまだ見つかっていません。鉄管などの構造物が潜水の妨げとなっているほか、木が朽ちて坑口が崩れてしまう懸念もあるということです。
市民団体ではこれまでに「障害物の撤去作業や坑口の補強工事への財政的支援を行うこと」、「専門家や国の担当者による現地視察を行うこと」などを国に求めていて、国側は「現地視察は考えていないものの専門的知見を集め対応を検討する」という考えを示しています。
市民団体によりますと、20日の厚生労働省との面会で旧長生炭鉱について専門家へのヒアリングを行っていることが報告されたということです。
厚生労働省によりますと鉱山、潜水、構造物などの専門家に対しすでにヒアリングを始めていて、今後、炭鉱自体の安全性や、安全確保しながら潜水調査が行えるのかなどを確認する方針で、今後の対応の見通しについては現時点示せないということです。
市民団体では来月、再び潜水調査を行う予定です。
(05/21 19:33 山口放送)
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