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村内のコンビニは1軒だけ「買い物空白地」球磨村高齢化地区の移動販売が再開へ(熊本県)



一般社団法人が解散した影響を受け終了していた球磨村の一部の地区の移動販売が、5月20日から再開されることがわかりました。

球磨村では、村の委託を受けて地域の活性化などに取り組んでいた一般社団法人「くまむら山村活性化協会」が、村からの業務委託が解除されたことで、今年3月末で解散手続きに入りました。


そのため、協会が高齢化が進む地区で取り組んでいた食品や日用品の移動販売が終了し、村内5つの地区が買い物の"空白地"となっていました。球磨村にコンビニエンスストアは1軒しかなく、買い物をするには遠くへ出かける必要があります。


■高齢の男性
「自分は息子がいて人吉まで行けるからいいけれど、子どもがいない人は困りますよね」
■高齢の女性
「もうだめだろうな。町に買いに行かないと(店が)ない。店が1軒あればいいけれど、1軒もないので買いに行けない」

この事態を受け、球磨村は対応を検討していましたが、同様の事業を行うグリーンコープとYFサポートに依頼して、5月20日から段階的に移動販売が再開されることがKKTの取材でわかりました。

村によりますと、2社による移動販売は"空白地"だった5つの地区と、新たに要望があった1つの地区のあわせて6地区で、それぞれ週に1回行われる予定です。



【スタジオ】
熊本県内には、買い物が困難な方が多くいます。

農林水産省が、自宅から店舗まで500メートル以上、かつ車の利用が難しい65歳以上の高齢者を推計した食料品アクセス困難人口は、2020年現在で県内全体では28.9%。県内12の市町村が30%以上と高い割合となっています。


県南や天草地域を中心に、買い物環境が悪化しています。そして、県内で最も割合が高いのは40%の球磨郡五木村です。五木村では、移動販売のほか、高齢者の見回り訪問の際に職員が必要な食材を購入しているそうです。ただ、衣類や薬を届けるのが難しいといいます。

また、29.2%の球磨郡水上村は、70歳以上の村民が個人負担1000円で使えるタクシー券を導入し、買い物のサポートをしています。

(05/15 19:49 熊本県民テレビ)

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