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"睡眠障害難民"は全国に1000万人!?睡眠の悩みどう解決?専門外来には患者殺到(熊本県)



ニュースのそもそもをひも解く「県民のギモン」。今回のテーマは「睡眠の悩み、どう解決?」です。


(洲ア湧貴記者)
「眠れない」、「起きられない」といった睡眠の悩みを抱えていないでしょうか。実は私も、学生時代からこうした症状を抱えていました。そこで今回、「睡眠外来」という名前で患者を受け入れている熊本市の病院で実態を聞きました。

まずは、まちの人たちに睡眠についての悩みを聞きました。


■男性
「今、無呼吸症候群で、CPAPっていうのを付けてます」
■男性
「(睡眠時間は)5時間くらいですね。前はどれだけでも寝られていました けど」
■女性
「夜中に目が覚めるんですよ。トイレに起きたら。それから2、3時間は眠れない」

県民から寄せられた“眠り”にまつわる悩み。睡眠を研究している日本睡眠学会によりますと、日本人の約5人に1人が睡眠の悩みを抱えているといいます。

■洲ア湧貴記者
「私は以前、病院を受診して症状が改善した経験があります。しかし、解決方法がわからない人も多くいるようです」

Qどこの病院に行けばいいかわかりますか?
■男性
「わからない。どこですかね?教えてください」
■学生
「どこに行けばいいかわからない。 睡眠のことに関しては」

そこで、「睡眠外来」を設ける熊本市の病院を訪ねました。



■くわみず病院 池上あずさ院長
「(病院を受診していない)睡眠障害難民が、今全国でだいたい1000万人ぐらいいると 言われています。どこに行っていいかわからない人たちが本当に多いんじゃないかなと思います」

熊本県内で唯一、睡眠学会の専門機関に認定されているくわみず病院には、睡眠の悩みを抱えた人たちが次々に訪れています。

■くわみず病院 池上あずさ院長
「(睡眠障害の患者は)すごく増えてますね。本当はもう少し(患者を)受け入れたいんですけれども、(くわみず病院では)初診枠が3か月待ちなので、かなり患者さんには待っていただいている状況」

新規の受診は3か月待ち…。睡眠外来を設けていることで、患者が集中しているとみられます。



現在、厚生労働省が定める内科、外科などの診療科の中に、「睡眠」という名称がついた診療科はありません。日本睡眠学会は4月30日、診療科の名前に「睡眠障害」を加えることを国に要望しました。

「睡眠障害内科」など、診療科に「睡眠障害」を掲げる病院が増えることで、患者が分散することも期待されています。眠りの悩みを抱える人が迷わず受診できる環境へ変わっていくのでしょうか。

【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
睡眠に悩む方が増えているということですが、洲ア記者もその1人ですよね。

(洲ア湧貴記者)
そうなんです。私は高校生の頃から眠る前に学校生活などの悩みを考えて眠れない日々が続き、時には体調を崩すこともありました。しかし2年ほど前に病院で診察してもらい、神経の高ぶりを抑える薬を処方してもらったことで症状は治りました。

(永島由菜キャスター)
やはり病院で診察してもらうことが大事ですね。

(洲ア湧貴記者)
私のように、医師の診察を受けると実は睡眠障害だったという場合もあるといいます。


くわみず病院の池上あずさ院長によりますと、深刻な合併症を伴うことがある「睡眠時無呼吸症候群」や、しっかり寝ても急激に昼間眠くなってしまう「ナルコレプシー」、夜中のゲームなどで生活リズムが狂う「リズム障がい」などの診断を受ける人が多いということです。

(緒方太郎キャスター)
現在は、まだ厚労省が定める診療科に「睡眠」がついている病院はありませんが、専門病院以外にも内科や精神科などで睡眠障害の患者を受け入れている病院もあります。

(洲ア湧貴記者)
睡眠に悩んでいる人は、こうした診察を行う病院を調べて、早めの対処を心がけたらいかがでしょうか。

(05/19 19:16 熊本県民テレビ)

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