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「1週間遅れの始業式」大雨被災の小学校で多くの支援に児童が"感謝"(熊本県)



8月の記録的な大雨から3週間。学校に元気な声が戻ってきました。始業式で子どもたちが口にしたのは、「感謝の気持ち」です。



八代市の龍峯小学校。行われたのは「1週間遅れ」の始業式です。記録的な大雨で、学校の敷地内に土砂が流れ込み、教室が床下浸水しました。8月25日に始業式を行うはずでしたが、土砂を取り除く作業に時間がかかり延期となっていました。



■八代市立龍峯小学校・服部利恵校長
「今たくさんの方が動いていただき、休む間もなく復旧作業にあたっていただいているところです。感謝の気持ちをこれからの皆さんの姿で伝えていきましょう」

校長は写真や動画を使いながら、被害の状況やボランティアの活動を子どもたちに説明しました。その後6年生は「自分たちに何ができるか」をテーマに、思いをまとめました。共通していたのは復旧にあたった人への「感謝」です。

■児童
「いろんな企業の人やボランティアの人が学校のため にしてくれたから、感謝して学校生活を過ごそうと思った」
「学校とかも大変な被害にあったけど、私たちができることをまず自分からやっていこうと思った」

今も校舎の1階で工事が続く龍峯小学校。感謝の気持ちを胸に、学校生活が始まっています。




一方、熊本市西区にある千原台高校では。

■緒方太郎キャスター
「体育館の一階の廊下は大雨の直後、一面泥で覆われていました。柔道場は今はまだ使えない状態ですが、生徒のみなさんが一体となり畳を撤去する作業が完了しました」

8月11日未明、校舎は床上浸水し、生徒と教職員が片付けを続けていました。体育館など一部の復旧はこれからですが、業者による消毒を終え電話回線も復旧しました。



■千原台高校・南弘一校長
「まっ茶色の世界だったのが、生徒たちの力でみるみるうちに元の白い床が見えるようになってきて、いろいろな方の協力があって今日を迎えられたので本当に感謝の気持ちでいっぱいですね」

みんなの努力が実を結び、始業式は予定通りの日程で行われました。

■片付けにあたった 岩ア悠真さん(2年)
「普段使っているものが急に使えなくなるのは身の危険を感じたし、これからも(災害に)気をつけて頑張りたい」




熊本市のアーケードで浸水被害を受けた地下の靴店。

■キクタシューズ・菊田康宏取締役
「きょうから営業なのでちょっと心機一転頑張れるかなと思いました」

3週間ぶりに営業を再開しました。記録的大雨で30センチほど浸水し、水に浸かった約350足の靴は廃棄することになりました。当初は1週間後の再開を目指していましたが店内の湿度が高く、扇風機や除湿機での乾燥作業が続きました。そして9月1日。

■永島由菜キャスター
「記録的大雨以降付けられていた排水ポンプが今抜かれました」

1日中必要だった排水作業も夜のみとなり、店を開けることができました。店にはさっそく客の姿が。

■10年以上の常連客
「テレビであったのでどうなっているかなと思って、ちょっと寄ってみました。元に戻ったからよかったなと思っています」



営業再開にこぎつけたものの、今後同じような浸水被害を防ぐため排水ポンプを自費で設置するなど費用面での不安は残ります。

■キクタシューズ・菊田康宏取締役
Q今一番必要なものは?
「やはり行政の支援が一番必要だと思う。市、県、国からの補助があればもうちょっと上手くいくと思うのでそれを願っています」


(09/01 19:06 熊本県民テレビ)

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